時候の挨拶と季節の贈り物一覧｜月別例文とおすすめギフトまとめ

日本には四季折々の風情を大切にする文化が根付いており、手紙やメールの冒頭に使われる「時候の挨拶」もその一つです。やわらかい表現からフォーマルなものまで幅広く使い分けることができ、添えるだけで温かい印象を与えてくれますよ。本記事では、月別の時候の挨拶を例文も交えて解説。季節ごとのおすすめギフトも紹介しているので、心を込めた言葉と贈り物で、季節の挨拶をより豊かに演出してみてください。

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時候の挨拶とは？

時候の挨拶とは、季節感を取り入れた挨拶表現で、主に手紙やはがきの冒頭に用いられます。相手の近況を気遣いながら、自分の心情や季節の移ろいを自然に伝えられるのが特徴です。

日本語での手紙の書き方

日本語の手紙は、主に「前文」「主文」「末文」「後付け」という構成で成り立っています。

前文：時候の挨拶や相手を気遣う言葉を書く
主文：本題を書く
末文：締め言葉を書く
後付け：「いつ」「誰が」「誰に」宛てた手紙なのかを書く

手紙を書く際は、文体の丁寧さや相手との関係性に応じた言葉選びを意識しましょう。

【例文】

＜前文＞

拝啓春分を迎え、日差しも次第に暖かくなってまいりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

＜主文＞

このたびは〜〜〜。

＜末文＞

花冷えの折、どうぞ体調を崩されませんようご自愛ください。またお会いできる日を楽しみにしています。敬具

＜後付け＞

（日付）令和〇年〇月〇日

（署名）〇〇〇〇

（宛名）〇〇〇〇

日本語でのメールの書き方

ビジネスメールでも冒頭に時候の挨拶を取り入れると、丁寧で温かみのある印象を与えられます。あまり長くならないように注意し、本文とのつながりを意識して書くのがポイントです。

【例文】

＜前文＞

初夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

＜主文＞

先日は〜〜〜。

＜末文＞

季節の変わり目ですので、くれぐれもご自愛くださいませ。今後ともよろしくお願い申し上げます。

時候の挨拶の種類と使い分け方

時候の挨拶には大きく「漢語調」と「口語調」の2つがあり、シーンによって使い分けることが大切です。ここでは、それぞれの使い方について解説します。

漢語調：公的な場面に適したフォーマルな表現

漢語調の時候の挨拶は、「○○の候」といった形式で、格式の高い場面やビジネスシーンで使われます。漢語調は硬い印象を与えるため、公的な場にふさわしいとされています。

口語調：親しい相手への柔らかい表現

友人や家族、親しい相手には、口語調のやわらかい表現が適しています。「春の陽気が心地よい季節となりましたね」など、会話に近い自然な表現を用いることで、親しみやすさが伝わるでしょう。

使い分けのポイント

ビジネスや公的な文書では漢語調を使うのがマナー。反対に、プライベートな手紙やメールでは口語調が好まれます。相手との関係性や場面に応じて適切に使い分けることで、より印象の良い文章になるでしょう。

時候の挨拶一覧｜月別例文付き

ここからは、月ごとの季節感に合わせた時候の挨拶例を紹介します。なかでも、四季の変化が感じられる1月・4月・7月・10月のフォーマルな表現と親しみやすい表現の両方を掲載しているので、シーンに応じて使い分けてみてください。

時候の挨拶1月

1月は新年の始まりにあたるため、新春を祝う言葉や寒さに対する気遣いを表現すると良いでしょう。

【漢語調】

＜書き出し＞

新春の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

＜結び＞

寒冷の折、体調を崩されませんようご自愛くださいませ。

【口語調】

＜書き出し＞

寒さが厳しい日が続きますね。新しい年が始まりましたが、お元気にお過ごしでしょうか。

＜結び＞

どうぞお体に気をつけて、温かくしてお過ごしください。今年もよろしくお願いいたします。

1月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
初春	初春の候、皆様には幸多き新年をお迎えのことと存じます。
新春	新春のお慶びを申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
寒冷	寒冷の折、体調など崩されていませんか。
厳寒	厳寒の候、お元気でお過ごしのことと存じます。
寒風	寒風が身にしみる季節となりました。ご自愛ください。
睦月	睦月に入り、新たな気持ちで日々を過ごしております。

時候の挨拶2月

2月は寒さが残る中にも立春があり、春の兆しを感じさせる挨拶が好まれるでしょう。

2月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
立春	立春を迎え、少しずつ春の兆しが感じられるようになりました。
余寒	余寒なお厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。
残雪	残雪の寒さが身にしみる中、春の訪れを心待ちにしております。
寒明け	寒明けとなり、春の気配が感じられるようになりました。
春寒	春寒の候、寒暖差が激しい日々が続いております。

時候の挨拶3月

3月は春の気配が濃くなる季節。やわらかい日差しや自然の目覚めを感じる表現が適しています。

3月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
早春	早春の候、草木も芽吹き始め春の訪れを感じる季節となりました。
桃の節句	桃の節句を迎え、春らしいやわらかな空気に包まれております。
春分	春分を迎え、日差しも次第に暖かくなってまいりました。
菜の花	菜の花が咲き始め、春の息吹を感じます。
三寒四温	三寒四温を繰り返しながら、春はすぐそこまで来ています。

時候の挨拶4月

4月は桜が咲き誇り、新生活が始まる季節。希望や華やかさを感じさせる挨拶が好ましいでしょう。

【漢語調】

＜書き出し＞

陽春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

＜結び＞

朝夕の寒暖差がございますので、どうぞご自愛くださいませ。

【口語調】

＜書き出し＞

桜の花が街を彩る、美しい季節になりましたね。いかがお過ごしでしょうか。

＜結び＞

新生活でお忙しい時期かと思いますが、ご無理されませんようにお気をつけください。

4月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
陽春	陽春の候、皆様におかれましてはますますご清祥のことと存じます。
桜花	桜花が街を彩る季節となりました。
春爛漫	春爛漫の折、心華やぐ日々が続いております。
花冷え	花冷えの折、どうぞ体調を崩されませんようご自愛ください。
若草	若草の萌える季節、自然の息吹が感じられます。
春陽	春陽に包まれ、穏やかな日々が続いております。

時候の挨拶5月

5月は新緑が美しく、気候も安定する時期。爽やかさや自然の豊かさを表す表現が適しています。

5月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
新緑	新緑の候、爽やかな風が心地よい季節となりました。
薫風	薫風が肌に心地よく、季節の移ろいを感じます。
若葉	若葉が茂り、自然の活力を感じる日々となりました。
立夏	立夏を迎え、少しずつ夏の気配が近づいておりますが、いかがお過ごしですか？
青葉	青葉の美しい季節となりました。皆様のご健康をお祈りいたします。
夏初月	夏初月の候、日ごとに暑さを感じるようになりました。

時候の挨拶6月

6月は梅雨の季節。雨や湿気に配慮しつつ、季節の美しさを織り交ぜた挨拶が好まれるでしょう。

6月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
梅雨	梅雨の時期となり、傘の手放せない日々が続いております。
入梅	入梅を迎え、湿気の多い季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
初夏	初夏の候、日差しに夏の気配が感じられるようになってまいりました。
麦秋	麦秋の候、実りの季節を迎えております。
青嵐	青嵐が吹き抜ける季節となりました。心地よい風が初夏を運んでくれます。

時候の挨拶7月

7月は夏本番を迎える時期。暑さへの気遣いや活力ある表現が適しています。

【漢語調】

＜書き出し＞

盛夏の候、皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

＜結び＞

酷暑が続きますので、くれぐれも熱中症などにご注意のうえお過ごしください。

【口語調】

＜書き出し＞

夏本番となりましたね。暑さが厳しくなってきましたが、元気にお過ごしでしょうか。

＜結び＞

猛暑の中、体調を崩されませんよう、夏を元気に乗り切ってください。

7月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
盛夏	盛夏の候、厳しい暑さが続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。
炎暑	炎暑の折、体調を崩されませんようお身体ご自愛ください。
土用	土用の入りを迎え、夏本番の暑さとなってまいりました。
真夏	真夏の太陽が照りつける日々が続いております。
猛暑	猛暑の中、どうぞ水分補給を忘れずにお過ごしください。

時候の挨拶8月

8月は晩夏に差しかかり、暑さへの配慮や夏の疲れをいたわる表現が望まれます。

8月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
残暑	残暑厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。
晩夏	晩夏の候、少しずつ秋の気配を感じるようになってまいりました。
夜風	夜風に涼しさを感じる季節となりました。
夏の名残	夏の名残を惜しみつつ、季節の変わり目を迎えております。
夏空	夏空が高く澄み渡り、青さが目にしみるようです。

時候の挨拶9月

9月は初秋の季節で、涼しさや秋の訪れを感じさせる挨拶が好ましいでしょう。

9月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
初秋	初秋の候、秋の気配が日増しに感じられる頃となりました。
新秋	新秋のみぎり、皆様におかれましてはますますご清栄のことと存じます。
秋涼	秋涼の折、過ごしやすい日が増えてまいりました。
秋晴れ	秋晴れの空が広がり、心も晴れやかになりますね。
夜長	夜長の季節、ゆったりとした時間を楽しみたいものです。

時候の挨拶10月

10月は気温が下がり、本格的な秋に入る季節。冷え込みや秋の深まりに触れる表現が適しています。

【漢語調】

＜書き出し＞

秋冷の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

＜結び＞

朝晩は冷え込むようになってまいりましたので、どうぞご自愛くださいませ。

【口語調】

＜書き出し＞

空気が澄み、紅葉も少しずつ色づき始めました。秋の深まりを感じますね。

＜結び＞

風邪など召されぬよう、温かくしてお過ごしください。

10月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
秋冷	秋冷の候、肌寒さが身に染みるようになってまいりました。
紅葉	紅葉が色づき始め、秋の深まりを感じます。
木の葉	木の葉が舞い落ちる季節、自然の移ろいを実感いたします。
霜降	霜降の頃となり、朝晩はひときわ冷え込んでまいりました。
十三夜	十三夜の月が夜空に美しく輝く季節となりました。

候の挨拶11月

11月は晩秋にあたり、紅葉や冷え込みを感じさせる落ち着いた表現がふさわしいです。

11月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
霜秋	霜秋の候、朝夕は特に冷え込むようになってまいりました。
晩秋	晩秋の風情が深まり、枯れ葉が舞う季節となりました。
初霜	初霜が降り、冬の訪れを感じる頃となりました。
木枯らし	木枯らしが吹き始め、寒さが本格化してきました。
冬隣	冬隣の候、季節の変わり目にご注意ください。

時候の挨拶12月

12月は年の瀬であり、寒さとともに締めくくりの時期。感謝や年末の挨拶を含めるとよいでしょう。

12月の挨拶に使えるフレーズと例文

フレーズ	例文
師走	師走を迎え、年末のあわただしさが感じられる時期となりました。
歳末	歳末の折、何かとご多忙のことと存じますが、ご自愛のほどお祈りいたします。
初雪	初雪が舞う季節、いよいよ冬本番となってまいりました。
冬至	冬至を迎え、日ごとに寒さが増してまいりました。
寒冷	寒冷の折、くれぐれも体調管理にご留意ください。