浅草観光に行くなら知っておきたい!浅草寺の見どころと楽しみ方をご紹介

浅草観光に行くなら知っておきたい!浅草寺の見どころと楽しみ方をご紹介
写真提供:浅草寺

年間延べ約3000万人もの人が参拝や観光で訪れる浅草寺は、東京でもっとも人気のあるスポットのひとつです。雷門の前での記念撮影や仲見世通りでの買い物や食べ歩きなども楽しいですが、浅草寺には、それだけで満足するにはもったいないほどたくさんの見どころがあります。

今回は、浅草寺の楽しみ方と参拝方法をご紹介します。浅草寺境内を思いきり満喫しましょう。

東京都内最古のお寺である浅草寺とは?

浅草駅から徒歩約5分の場所にある1400年近い歴史をもつ浅草寺。総面積約3,408㎡の敷地には、14箇所のお堂や門などがあります。

628年に二人の漁師が宮戸川(現在の隅田川)で発見した聖観世音菩薩像を、土地の長が私邸を寺にして祀ったのがはじまりです。

その後、勝海上人という僧の夢に現れた観音様の告げにより、ご本尊を秘仏として、厨子(御宮殿)に厳重に奉安されることになりました。そして、857年には慈覚大師円仁によりご本尊そっくりな聖観音菩薩像(御前本尊)がつくられ、現在は、この御前本尊が毎年12月に開帳されています。

一方、諸堂は、大地震をはじめ、何度も倒壊や焼失に見舞われてきましたが、しかし、その都度、歴史的な偉人や信仰する人たちにより再建されてきました。

浅草寺境内を巡る見どころ

浅草観光に行くなら知っておきたい!浅草寺の見どころと楽しみ方をご紹介
写真提供:浅草寺

浅草寺には、「雷門」と書かれた赤い大提灯をはじめ、本堂をはじめとする堂宇、仏像など見ごたえのある仏教美術がたくさんあり、それらの一部は、国宝や国の重要文化財、国指定名勝に指定されています。

浅草寺の見どころ 1. 雷門

浅草寺の見どころ 1. 雷門
写真提供:浅草寺

浅草のシンボル的存在で撮影スポットとしても人気の高い雷門は、浅草寺の入口にあたる「総門」です。正式名称の「風雷神門」は、門の左右に風神と雷神を祀っていることに由来します。

この雷門は創建以来、何度も焼失と再建が繰り返されてきました。そんな雷門に提灯が奉納されるようになったのは、1795年に再建されてからです。

現在の門は、1960年に再建されたもので、中央に掛けられた高さ3.9m、重さ700kgの大提灯底には龍の彫刻が施されています。

浅草寺の見どころ 2. 宝蔵門

浅草寺の見どころ 2. 宝蔵門
写真提供:浅草寺

雷門をくぐって仲見世通りを進んだ先にあるのが、「小舟町」と書かれた大提灯が掛けられた「宝蔵門」。両端に仁王像が安置されていることから仁王門とも呼ばれていた二階建ての門です。1964年に再建される際、経蔵を兼ねて経典や寺宝を収蔵することから宝蔵門と改称されました。

その宝蔵門には、国の重要文化財「元版一切経」が収蔵されています。そして、この門の背面に吊り下げられているのが、長さ4.5m、幅1.5m、重さは500kgの大わらじ。このわらじを履く仁王様の力を表し、魔が驚いて去っていくといわれています。

浅草寺の見どころ 3. 本堂

浅草寺の見どころ 3. 本堂
写真提供:浅草寺

宝蔵門をくぐった先にあるのが、ご本尊の聖観世音菩薩を祀る本堂です。堂内は内陣と外陣に分けられ、内陣の中央にはもっとも神聖な空間「御宮殿」があります。その御宮殿の上段の間に安置されているのが、厨子に納められた秘仏のご本尊。下段の間にはご本尊の身代わり、御前立ご本尊が安置されています。

このような堂内を彩るのが、聯や外陣の天井に描かれた「龍之図」、「天人之図」、「散華之図」3枚の天井画などの書画です。

この本堂の手前には、お参りの前に身を清める「お水舎」と線香の煙を体に浴びて邪気を払う「常香炉」。常香炉の煙は体の悪いところを良くするという言い伝えもあります。

※内陣:本堂の中央部、外陣:内陣の外側

聯:本堂に上がる階段の左右の柱や外陣に掛けられた、対句の書を彫刻したもの

浅草寺の見どころ 4. 五重塔

浅草寺の見どころ 4. 五重塔
写真提供:浅草寺

宝蔵門や本堂の西側にある、浅草寺境内でひときわ目を引く鮮やかな朱色の五重塔。現在の五重塔は、基礎となる建物(塔院)の上に塔を建てる塔院造りの塔として1973年に再建されたものです。

大きく張り出した5つの屋根の幅は上の層にいくほど少しずつ狭まり、塔院や屋根の上の九輪と合わせて美しいシルエットを生み出しています。その姿に躍動感を与えているのが、反り上がる軒先の曲線です。この五重塔は、夜になると本堂、宝蔵門とともにライトアップされ、幻想的な雰囲気をまといます。

この五重塔の最上層には、スリランカのイスルムニヤ寺院から譲り受けた仏舎利(お釈迦様の遺骨)が収められています。

浅草寺の見どころ 5. 伝法院(日本庭園)

浅草寺の見どころ 5. 伝法院(日本庭園)
写真提供:浅草寺

仲見世通りの西側の伝法院通りにある浅草寺の※本坊「伝法院」。敷地の多くを占める日本庭園は、江戸時代初期から継承されてきた東京都内に残る数少ない寺院庭園のひとつです。この日本庭園は、2つに分かれた大池泉の回りに小径がめぐらされた廻遊式庭園で、国の名勝にも指定されています。

四季折々の風情とともに堪能できるのが、国の重要文化財に指定されている客殿と玄関、大書院、小書院、新書院、台所の6棟をはじめ、歴史が感じられる建築物。

残念ながら一般公開はされていませんが、不定期で特別公開されることがあるので、公開日程を知りたい場合は、浅草寺の公式サイトをチェックしましょう。

※本坊とは、住職たちが生活したり寺の事務を行ったりするところ

浅草寺のご利益と参拝方法をご紹介。願い事が叶いますように!

浅草寺のご利益と参拝方法をご紹介。願い事が叶いますように!
写真提供:浅草寺

人々の信仰により支えられてきた浅草寺のご本尊は聖観世音菩薩様。仏様の中でもっとも慈悲深いといわれる仏様です。そのご利益は所願成就。願い事全般が叶えてもらえるといわれています。そこで、本堂の参拝方法をご紹介。所願成就の願いを込めて参拝しましょう。

参拝方法

  1. 雷門:山門である雷門で合掌一礼して参道の仲見世へ進みます
  2. お水舎:水でお清め。ひしゃくに水を汲み左手、右手の順に洗い、左手に溜めた水で口をすすいだ後、左手を洗い、残りの水でひしゃくの柄を洗います
  3. 常香炉:お香を供え、香炉の煙で体を浄化します
  4. 本堂:1.一礼してお賽銭を賽銭箱に入れます。2.合掌して祈願し、一礼。3.軽く一礼。
  5. 雷門:山門(雷門)から出る際は、本堂へ向かい、合掌一礼。

浅草寺には本堂以外にもさまざまなお堂があり、それぞれ異なるご利益が期待できます。本堂を参拝した後にお参りしましょう。

  • 影向堂:商売繁盛や財運
  • 薬師堂:病気平癒や健康祈願
  • 淡島堂:子授けや安産、婦人病の回復、裁縫の上達など女性に関係するもの
  • 銭塚地蔵堂:商売繁盛。塩を奉納して祈願すると財福のご利益も。
  • 鎮護堂:火除けや盗難除け、諸芸上達
  • 久米平内堂:縁結びや良縁

せっかく浅草寺に行ったら、おみくじや御朱印、お守りを手に入れよう!

浅草寺で本堂をはじめ、さまざまなお堂をめぐった後は、せっかくなのでおみくじを引きましょう。ありがたいアドバイスが書かれています。そして、御朱印やお守りも入手してご利益も持ち帰りましょう。

おみくじ

浅草寺 おみくじ
写真提供:浅草寺

おみくじは境内各所にある授与所で引くことができます。噂によると、浅草寺のおみくじは凶が多いといわれていますが、そう感じるのは古来から比率を変えていないから。浅草寺で採用している観音百籤というおみくじでは、凶が出ても辛抱強く誠実に過ごすことで吉に転じるといわれています。そして、大吉を引いても、その逆の現象が起こる可能性も…。そのため、おみくじは吉凶に一喜一憂するのではなく、アドバイスを受け取るために引くことをおすすめします。

御朱印

浅草寺 御朱印
写真提供:浅草寺

御朱印とは、参詣をした証として押印される印章・印影のことで、浅草寺では影向堂で購入することができます。浅草寺でいただけるのは、ご本尊の御朱印と七福神の大黒天の御朱印。ご本尊の御朱印には「聖観世音菩薩」、大黒天の御朱印には「大黒天」、そして、両方に参詣した日付などが墨書きされます。

お守り

浅草寺 お守り
写真提供:浅草寺

お守りは、おみくじと同じく境内各所の授与所で購入できます。ご利益が多岐にわたる浅草寺らしく、開運・金運祈願や縁結び、病気平癒など、お守りの種類も豊富です。なかでも、定番といえる人気を誇るお守りが災難を防ぎ取り払う厄除け、雷除け、交通安全のご利益があるといわれる「金鱗守」。ご本尊の聖観世音菩薩と干支にちなんだ守本尊の2パターンがあり、どちらにも金龍の鱗がデザインされています。

浅草寺で開催されるイベント/祭り

新年大祈禱会・初詣(元旦〜1月7日)

浅草寺で開催されるイベント/祭り:新年大祈禱会・初詣(元旦〜1月7日)
写真提供:浅草寺

浅草寺では、午前0時の除夜の鐘とともに新年を迎えます。代わる代わる鐘を鳴らすのは、108人の信徒。通常の開堂は午前6時から午後5時までですが、大晦日は午前6時30分~午後7時、元日は午前0時から午後8時まで参拝できるため、多くの人が除夜の鐘とともに参拝に訪れます。

同時に始まるのが、元旦から1月7日まで本堂内陣の御宮殿の前で営まれる「新年大祈祷会」。新年大祈祷会では、信徒に授与される祈祷札が並べられ、僧侶による加持祈祷が行われます。

なお、平日でもふだんから観光客・参拝客でにぎわう浅草寺ですが、元日はいつも以上に混雑します。なかでも最も混雑するのが午前0時頃~午前3時頃。その後午前6時頃までは比較的緩和されますが、午前10時以降はピーク時同様混雑します。そのため、元日に参拝する場合は、早朝か午後5時以降がおすすめです。

四万六千日・ほおずき市(7月)

浅草寺で開催されるイベント/祭り:四万六千日・ほおずき市(7月)
写真提供:浅草寺

浅草寺の夏の風物詩が「四万六千日(しまんろくせんにち)・ほおずき市」。浅草寺境内では7月9日、10日の縁日にともない、ほおずき市が開催されます。「四万六千日」とは、この日に参拝すると46,000日分(人の一生分)の功徳があるとされたことが由来。

その四万六千日の縁日にほおずき市が催されるようになったのは、1764年~1772年頃。芝の愛宕神社で四万六千日に行われていたほおずき市の影響を受け、浅草寺でも開催されるようになったのが始まりです。当時、ほおずきは薬草として使われていたため、その効果と相まって浅草寺の四万六千日の縁日は、さらに賑わうようになり、今日に至ります。この日は、風鈴やさまざまな屋台も出て、江戸の風情がいつも以上に楽しめます。

※功徳:よい行い。功徳を積むことでご利益が受けられるといわれる

Spot Information

  • 名称:浅草寺
  • 住所:東京都台東区浅草2-3-1
  • アクセス:東武スカイツリーライン、東京メトロ、つくばエクスプレス、都営地下鉄 浅草駅から徒歩約5分
  • 拝観時間:境内:24時間、本堂:6:00~17:00(10月~3月:6:30~17:00)
  • 拝観料:無料
  • HP:https://www.senso-ji.jp/

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