【2025年最新】日本の台風は何月に多い?旅行中に台風が来たらどうする?

日本の台風

梅雨が明けると、いよいよ太陽と海がまぶしいがやってきます!ですが、の旅行で最も心配なのが「台風の影響」。せっかく飛行機を予約してワクワクしながら出発日を待っていたのに、天気予報で「海上に熱帯低気圧が発生、台風に発達する可能性あり」と聞くと、計画していた旅行が台無しになるのでは?と不安になりますよね。

今回はFUN! JAPAN編集部が「日本の台風」について解説。日本旅行中に台風に遭遇したらどうすればいいのか、知っておきたい情報をまとめました。

日本の台風についてご紹介。気になる疑問も解説!

日本の台風についてご紹介。気になる疑問も解説!

台風とは、西北太平洋や南シナ海で発生する熱帯低気圧のうち、10分間平均の最大風速が約17m/s以上のものを「台風」と呼びます。

台風は旅行の予定を狂わせるだけでなく、日本各地に大きな被害をもたらすこともあります。たとえば、2019年の台風15号(ファクサイ)は千葉県に上陸し、強風で家の屋根が吹き飛ばされ、大規模な停電も発生しました。同年の台風19号(ハギビス)は記録的な豪雨により河川が氾濫、土砂災害や洪水が各地で発生し、交通機関もストップ。多くの人々の生活に深刻な影響を及ぼしました。

ここからは、Q&Aの形式で日本の台風によくある質問を解説します。

Q1:台風に付けている番号とは?

日本で発生する台風には、気象庁が毎年1月1日から発生順に番号をつけています。最初に発生した台風は「第1号」、その年に発生した順番で台風番号が決まります。

また、台風は一度勢力が弱まって「熱帯低気圧」になったあと再び発達して台風に戻った場合でも、別の台風としてカウントされず、元の番号が引き継がれます。

Q2:日本は年間で平均何個の台風が発生するの?台風の寿命は?

1991年から2020年までの30年間で、年間平均約25個の台風が発生しています。そのうち日本から300km以内に接近する台風が約12個、実際に日本本土に上陸するのは約3個とされています。台風の寿命は平均で約5.2日ですが、1986年の台風第14号のように、19.25日という記録的な長寿台風も存在します。長寿台風は特にに多く発生します。

※出典:日本気象庁「台風の統計資料」

Q3:日本の台風はいつ頃が多い?

日本で台風の発生・接近・上陸は、7月から10月にかけて特に多くなります。春先は低緯度で台風が発生し、西に進んでフィリピン方面に向かいますが、以降は日本に向かって北上する台風が多くなります。 8月は年間で一番多い月で、進路が不規則になりやすい時期です。9月以降になると台風は日本付近を通りやすくなり、大雨をもたらすこともあります。

Q4:日本のどこで台風が発生しやすい?

気象庁が発表している台風接近数の平年値を比較すると、最も台風が接近しやすい地域は沖縄地方で、年間約7.7個の台風が接近しています。全体的に、日本の南部では台風の接近数が多い傾向にあります。

例えば、宮崎、鹿児島の九州南部が3.9個、福岡や大分、熊本など九州北部が3.8個。その他にも、愛知や静岡など東海地方が3.5個、大阪や京都奈良など近畿地方が3.4個と続きます。

※出典:日本気象庁「台風の統計資料」(1991年~2020年の30年間の平年値)

Q5:日本のどこが台風の発生が少ない?

上記同様の台風接近数の平年値をよると、最も台風の接近が少ない地域は北海道で、年間約1.9個となっています。その他、日本の北部寄りの地域は比較的に台風の接近数が少なめです。

例えば、青森や秋田など東北地方が2.7個、新潟や石川など北陸地方が2.8個、広島や岡山など中国地方※が3.0個、東京や千葉県、神奈川、長野など関東甲信地方と、香川や愛媛など四国地方はいずれも3.3個です。

※出典:日本気象庁「台風の統計資料」(1991年~2020年の30年間の平年値)
※中国地方に山口県は含まず、九州北部地方とされています。

台風の予報を確認する「台風経路図」の見方

台風経路図
参考用画像

「台風経路図」とは、台風の中心位置や強度、進路予報など情報が表示される図で、テレビやアプリなどで表示され、台風を確認する際に役に立ちます。

気象庁で発表されている日本の台風の進路図は、以下5つの要素で構成されています。それぞれの記号と示す意味を説明します。

要素 記号 意味

中心位置 ×印 現在の台風の中心位置

予報円 白い破線の円 台風の中心が到達すると予想される範囲

強風域 黄色い円内 風速が15 m/s以上の強風の範囲

暴風域 赤い円内 風測が25 m/s以上の暴風の範囲

暴風警戒域 赤線内の領域 暴風域に入るおそれのある範囲

台風経路 青い実線 現在までの台風経路

日本の台風の階級の分け方

日本の台風

日本では下記のように、台風を「規模(大きさ)」と「強度」で分類しています。

強度による分類:

  • 強い台風:最大風速33m/s以上〜44m/s未満
  • 非常に強い台風:最大風速44m/s以上〜54m/s未満
  • 猛烈な台風:最大風速54m/s以上

規模(大きさ)による分類:

  • 大型:15m/s以上の暴風域の半径が500km以上〜800km未満
  • 超大型:同半径が800km以上

台風が日本にもたらす災害と警戒レベルについて

日本台風の災害

日本に接近・上陸する台風は、大雨や洪水、暴風、高波、高潮などさまざまな災害を引き起こします。特に近年は、短時間に激しい雨が降る「局地的豪雨」が増え、都市部では川の急な増水や道路・住宅の浸水、地下空間の水没などの被害が発生しています。また、増水した川を見に行って流される事故や、浸水した道路で側溝に落ちる事故も多いため、十分な注意が必要です。

災害から命を守るために、台風などが発生した際は、気象庁が発表する注意報、警報、特別警報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報等、様々な「防災気象情報」や、それに基づいて市町村から発表される「警戒レベル」などの避難情報を常に確認し、早めの防災行動を心がけましょう。

台風や大雨時に発表される主な警報・注意報

台風や大雨時に発表される主な警報・注意報

  • 特別警報:大雨(土砂災害、浸水害)、暴風、波浪、高潮
  • 警報:大雨(土砂災害、浸水害)、洪水、暴風、波浪、高潮
  • 注意報: 大雨、洪水、強風、波浪、高潮、雷

警戒レベルととるべき行動

警戒レベルととるべき行動

警戒レベル 状況 行動を促す情報 とるべき行動

1 今後気象状況悪化のおそれ 気象庁の早期注意情報 災意識を高め、災害への心構えをする

2 気象状況悪化 気象庁の大雨・洪水・高潮注意報 自宅や滞在先の災害リスクを地図等で確認し、避難経路や場所を再確認する

3 災害のおそれあり 高齢者等避難 高齢者・障がい者などは避難を開始。その他の人も状況を見て避難準備または避難を開始

4 災害のおそれ高い 避難指示 すべての人が速やかに避難すること

5 災害発生又は切迫 緊急安全確保 すでに災害が発生、または発生が差し迫った状況。命の危険あり、緊急行動が必要!

※出典:内閣府防災情報ページ、気象庁
※レベル5では避難が間に合わない可能性があるため、レベル4で確実に避難しましょう。

台風がどれほどの勢力で接近するか、直撃かそれともかすめるだけかなどは非常に予測が難しく、暴風雨による二次災害も起こりえます。そのため、台風が接近する前にしっかりと備えておくことが重要です。

日本在住者の場合は、窓や扉の補強、非常持出袋の点検、食料・飲料水の備蓄などを忘れずに。外出は危険なので、台風接近中は屋内にとどまりましょう。

旅行中に台風が来たらどうする?

旅行中に台風が来たらどうする?

台風が接近すると、交通機関が運休したり、観光施設が休業したりすることがあります。旅行前や旅行中に台風の可能性がある場合は、早めの対応が重要です。

最新の台風情報をサイトやアプリでチェック!

台風が近づいていると日本旅行に不安を感じたら、まず信頼できる情報元でリアルタイムの台風状況や避難情報を確認しましょう。

  • 気象庁公式サイト(多言語対応):台風の進路や警戒レベルなど、最新の気象情報を正確に確認できます。
  • Safety tips(災害情報アプリ):地震や台風などの災害情報を多言語で通知。旅行者にとって非常に役立つ無料アプリです。
  • NHK WORLD-JAPAN:日本国内のニュースや災害情報を、英語でリアルタイムに提供しています。

台風時の移動と交通情報

台風が接近すると、飛行機や新幹線、電車の在来線、バスなどの交通機関が運休や欠航になる可能性があります。旅行の前には、航空会社や交通機関の公式サイトやアプリを使って、最新の運行状況を必ず確認しておきましょう。

万が一、フライトや電車がキャンセルされた場合でも、台風による欠航や運休であれば、手数料なしでの払い戻しや日程変更の調整ができる可能性がありますので、予約時の確認メールや、航空会社・交通機関からの案内を確認し、指示に従って対応しましょう。

外出時の注意点

台風が接近している際の外出には用注意です。特に強風や大雨により傘が使えないことも多いため、レインコートや防水の靴を準備しておくと安心です。また、無理に移動するのは危険を伴うため、公共交通機関の運行状況をこまめに確認し、状況に応じて予定を柔軟に調整した方が良いでしょう。

ホテルや宿泊施設での過ごし方

多くのホテルではWi-Fi環境が整っているため、リアルタイムで気象情報や交通状況を確認できます。台風の日は無理に外出せず、ホテル内のレストランやスパ、ジム、大浴場、プールなどの館内施設を活用して、安心・快適に過ごしましょう。余裕があるときには、非常用食品や非常用具、避難場所の確認・準備をしておくと安心です。

日本の台風の豆知識:台風銀座とは?台風休暇はなし?

日本人は台風でも出勤する

台風「上陸」とは?

日本で「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州などの日本本土の海岸に到達することを指します。一方で、台風が小さな島や半島をかすめてすぐ海に戻る場合は「通過」と表現されます。

例えば、沖縄に台風が近づいても「上陸」とは言わず、「通過」と表現します。また、海に面していない都道府県では、統計上「上陸回数」はゼロになります。

台風銀座とは?

「台風銀座(たいふうぎんざ)」という言葉を聞いたことがありますか? 「銀座通り」のように人通りが多い=台風がよく通る地域を指します。具体的には沖縄、九州、四国、近畿地方が「台風銀座」と呼ばれることがあります。

日本人は台風でも出勤するの!?

日本では毎年のように大型台風が接近・上陸します。特に九州や沖縄では、台風はの「日常」。それにも関わらず、日本には「台風休暇」制度が基本的にはありません。

真面目で勤勉な日本人は、台風でも出勤する人が多く、電車の運休を見越して、前日から職場近くのホテルに泊まる人もいます。

しかし、近年では「無理をして外出するより安全を優先すべき」という意識も高まりつつあり、少しずつ働き方や考え方も変化してきています。

目次

Recommend