人気の日本の昔話・民話 5選 vol.1

  • July 8, 2024
  • Sept 11, 2021
  • Asami Koga

人気の日本の昔話・民話 5選

日本(にほん)に古(ふる)くから伝(つた)わる昔話(むかしばなし)。昔話と一言(ひとこと)で言(い)っても様々(さまざま)なジャンルの物語(ものがたり)があります。恋愛(れんあい)や結婚(けっこん)にまつわるもの、戦(たたか)いの物語(ものがたり)、妖怪(ようかい)や特殊(とくしゅ)な能力(のうりょく)にまつわる昔話(むかしばなし)、動物(どうぶつ)の恩返(おんがえ)しや善(よ)い行(おこな)いをして最後(さいご)に宝(たから)を授(さず)かるものなど、日本の民話(みんわ)や伝説(でんせつ)は、現実(げんじつ)と空想(くうそう)が入(い)り混(ま)じった幻想的(げんそうてき)なものも多(おお)くあります。
昔話や伝説は、文字(もじ)ではなく口(くち)伝(づた)えで時代(じだい)を越(こ)えて伝(つた)わったものが多(おお)く、口頭(こうとう)で伝(つた)えられているので、語(かた)り手(て)が言葉(ことば)を足(た)したり、内容(ないよう)を変(か)えてしまうことも。そのために、物語(ものがたり)のストーリーや登場人物像(とうじょうじんぶつぞう)が地域(ちいき)によって違(ちが)うものもあります。

現在(げんざい)、昔話とされているものの発祥(はっしょう)は、おおよそ14世紀頃(ごろ)、もしくはそれ以前(いぜん)にさかのぼります。日本の有名(ゆうめい)な民俗学者(みんぞくがくしゃ)・柳田國男(やなぎだくにお)は、全国各地(ぜんこくかくち)で古(ふる)くから親(した)しまれてきた物語や伝説を「日本の昔ばなし(むかしばなし)」として集(あつ)め、たくさんの著作(ちょしょ)を執筆(しっぴつ)し後世(こうせい)に残(のこ)そうとしました。
昔話で特に有名なのは、「桃太郎(ももたろう)」「さるかに合戦(がっせん)」「花(はな)咲(さ)かじいさん」「かちかち山(やま)」「したきりすずめ」の「日本五大昔話(にほんごだいむかしばなし)」です。ここでは、なかでも特に有名な「桃太郎」と、日本の年中行事(ねんちゅうぎょうじ)のもとになった物語や日本人に人気の昔話をご紹介(しょうかい)します。

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1. 鶴の恩返し : Tsuru no Ongaeshi 

1. 鶴の恩返し : Tsuru no Ongaeshi

「鶴の恩返し(つるのおんがえし / Tsuru no Ongaeshi) 」は、お爺(じい)さんがワナにかかってしまった鶴を助(たす)けて、その鶴が恩を返(かえ)すためにやってくるが、やがて正体(しょうたい)を知(し)られて空(そら)へ帰(かえって)ってしまう、という話(はなし)です。
日本ではとても人気(にんき)のある物語で、「人(ひと)の善意(ぜんい)に感謝(かんしゃ)し恩(おん)を返(かえ)す」というシンプルな教訓(きょうくん)が込(こ)められています。このストーリーに類似(るいじ)する物語は日本全国(にほんぜんこく)で報告(ほうこく)されており、文献(ぶんけん)・伝承(でんしょう)によっては、お爺さんが若者(わかもの)として描(えが)かれたり、鶴(つる)を妻(つま)にする物語(ものがたり)、さまざまなスキルや贈(おく)り物(もの)でお返(かえ)しをするなど、日本各地でさまざまなバリエーションがあります。また、動物が人間に恩返しする物語は他にも無数に存在し、サルやツル、スズメ、キツネなど、いろんな動物が登場します。

鶴の恩返しのアナザーストーリー

もっとも一般的な「鶴の恩返し」のあらすじは、前述の通り、お爺(じい)さんが山へ柴刈りをした帰りに、沼(ぬま)の近(ちか)くで猟師(りょうし)の罠(わな)にかかって苦(くる)しんでいる鶴を見つけ、を助(たす)けて、その鶴が恩返(かえ)しで、人間(にんげん)の娘(むすめ)に化(ば)けて美(うつく)しい布(ぬの)を織(お)りにやってくるが、やがて正体を知られて空(そら)へ帰(かえ)ってしまう、というストーリーです。

ところが、地域によっては、お爺さんが若者として描(えが)かれ、鶴(つる)が恩返しに妻(つま)になる「鶴女房」という物語もあります。
「鶴女房」のあらすじは、ある若(わか)い農夫(のうふ)が畑仕事(はたけしごと)をしているときに、矢(や)で射(い)られた美(うつく)しい鶴(つる)を見(み)つけたことから始まります。かわいそうに思った農夫は、その矢を慎重(しんちょう)に抜(ぬ)いて、傷(きず)を手(て)当(あ)てしてあげたあと、鶴を解放(かいほう)しました。すると鶴は農夫の周(まわ)りを3回まわって飛(と)びたち、空(そら)へ飛(と)び立っていきました。

その日(ひ)、農夫が家(いえ)に帰(かえ)ると美(うつく)しい女性(じょせい)に迎(むか)えられ、結婚(けっこん)しようと言(い)われました。貧(まず)しい農家(のうか)の収入(しゅうしゅう)では2人(ふたり)は養(やしな)えないと農夫は心配になりましたが、その女性(じょせい)に説得(せっとく)されて結婚し、幸せに暮らしました。
ある日、妻は、夫(おっと)に「決(けっ)して入(はい)らないで」と言い、狭(せま)い機()はた織(お)りの部屋(へや)に閉(と)じこもってしまいます。数日後(すうじつご)、痩(や)せて出(で)てきた妻は、夫に美(うつく)しい服(ふく)を見(み)せて、市場(いちば)で売(う)ってくれと頼(たの)みました。夫が市場で売るとその服をとても高値(たかね)で売れ、2人は裕福(ゆうふく)になりました。
数日後、妻がふたたび機織り部屋へ入っていくのをみて、夫は「糸(いと)がないのにどうやって布を織るのだろう」と好奇心(こうきしん)を抑(おさ)えられなくなり、部屋(へや)をのぞき見(み)してしまいます。すると、部屋の中では一羽(いちわ)の鶴が自分の羽(はね)を使って布を織っていたのです。

夫は、妻が実(じつ)は助(たす)けた鶴だったことに気(き)づき、また鶴は、自分は助けてもらった恩返しで来(き)ましたが、正体(しょうたい)を知られてしまった以上(いじょう)、ここにはいられませんと言(い)って去(さ)ってしまいました。


2. 竹取物語:Taketori Monogatari

2. 竹取物語:Taketori Monogatari

竹(たけ)から生(う)まれた「かぐや姫」で知られる竹取物語(たけとりものがたり)。実は、竹取物語は、日本のシンボル・富士山(ふじさん / Mt.Fuji)とも関係(かんけい)がある昔話として知(し)られています。
この物語は、前述(ぜんじゅつ)の「竹取物語」として知(し)られているほか、主人公(しゅじんこう)であるかぐや姫の名前(なまえ)をとって「かぐや姫」とも呼(よ)ばれています。

諸説(しょせつ)ありますが、10 世紀に成立した日本で最古(さいこ)の物語(ものがたり)とされており、 多(おお)くの歌人(かじん)の歌(うた)を集(あつ)めた「万葉集(まんようしゅう)」や、紫式部(むらさきしきぶ)の書(か)いた「源氏物語(げんじものがたり)」にも登場(とうじょう)します。
近年では、スタジオジブリで映画化(えいがか)されたほか、「美少女戦士セーラームーン」「NARUTO」などの人気(にんき)アニメのストーリーにも影響(えいきょう)を与(あた)えています。

竹取物語のあらすじ

この物語は、1人の年(とし)老(お)いた竹(たけ)伐(き)り職人(しょくにん)が光(ひか)る竹(たけ)の茎(くき)を見(み)つけるところから始(はじ)まります。竹を切(き)ってみると、親指(おやゆび)ほどの大(おお)きさの女の赤(あか)ちゃんがいました。職人は妻(つま)との間(あいだ)に子供(こども)がいなかったため、赤ん坊(あかんぼう)を連(つ)れて帰(かえ)り、その子を「なよたけのかぐや姫」と名(な)づけて育(そだ)てることにしました。

やがて美(うつく)しい女性に成長(せいちょう)したかぐや姫には、たくさんの求婚者(きゅうこんしゃ)が現(あらわ)れました。かぐや姫は、求婚してきた5人の貴族(きぞく)にそれぞれ、仏(ほとけ)の御石(みいし)の鉢(はち)、龍(りゅう)の頸(くび)に光る玉(たま)、火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)、燕(つばめ)の子安貝(こやすがい)、蓬莱山(ほうらいさん)にある宝石(ほうせき)のついた枝(えだ)を持(も)ってくるという5つの無理難題(むりなんだい)を出します。
結局(けっきょく)、求婚者のうち3人はニセモノを本物(ほんもの)の宝(たから)と偽(いつわ)って差(さ)し出(だ)し、1人は諦(あきら)め、そして最後の1人は死(し)んでしまいます。その後、かぐや姫のうわさを天皇(てんのう)が聞(き)きつけプロポーズしますが、恋文(こいぶみ)のやりとりの末(すえ)、最後(さいご)には断(ことわ)ってしまうのです。

5人の皇子や天皇など、何度も求婚者が現れるのに、まったく結婚しようとしないかぐや姫。さらに夜毎(よごと)に月(つき)を見(み)上(あ)げては、悲(かな)しそうにしているのを見(み)て、夫婦はとても不思議に思いました。
そんなある夜(よる)、月を見ていたかぐや姫は、夫婦に自分が実は地球人(ちきゅうじん)ではないことと、月に帰らなければならないことを告(つ)げます。
その後、帝(みかど)に最後(さいご)の手紙(てがみ)を書き、不老不死(ふろうふし)の薬(くすり)を渡(わた)して月に帰った、というのがあらすじです。

そして、かぐや姫が月に帰ってしまって悲(かな)しみに暮(く)れ生(い)きる希望(きぼう)を失(うしな)った帝は、日本で一番(いちばん)高(たか)い山の山頂(さんちょう)で不老不死の薬を焼(や)いたとされています。
この不老不死の薬を焼いたことから、「不死山(ふじさん)」という言葉(ことば)が生(う)まれ、のちの時代(じだい)に、現在(げんざい)の「富士山」という名称(めいしょう)になったとされています。

3. 桃太郎:Momotaro

3. 桃太郎:Momotaro

日本の昔話(むかしばなし)の中でも特に有名な桃太郎(ももたろう)の物語。桃太郎の伝説は全国各地に残(のこ)っていますが、現在では、岡山県(おかやまけん)のマスコットキャラクターとして知られています。これは、岡山県のご当地(とうち)グルメが、鬼退治(おにたいじ)の時(とき)に持参(じさん)した「きびだんご」だから、ともいわれています。

桃太郎の鬼退治

ある日、おばあさんが川(かわ)で洗濯(せんたく)をしていると、巨大(きょだい)な桃(もも)がぷかぷかと流(なが)れてきました。、おばあさんが桃を家に持ち帰り切ってみると、桃が割(わ)れて小(ちい)さな男(おとこ)の子(こ)が出てきたのです。子どもがいなかった夫婦は喜(よろこ)び、「桃太郎」と名づけて大切に育(そだ)てました。

それから数年後(すうねんご)、大きくなった桃太郎は、鬼(おに)が悪(わる)さをしていると耳(みみ)にし、鬼ヶ島(おにがしま)へ退治(たいじ)しに行(い)くことを決意(けつい)します。こうして鬼退治(おにたいじ)に出(で)かけた桃太郎は、旅(たび)の途中(とちゅう)で犬(いぬ)と猿(さる)、キジと出会い、母からもらった吉備団子(きびだんご)と引(ひ)き換(か)えに鬼退治(おにたいじ)を手伝(てつだ)ってもらうことに。

船(ふね)で鬼ヶ島(おにがしま)に着(つ)いた桃太郎の一行(いっこう)は、鬼達(おにたち)が酒盛(さかも)りをしているところに攻撃(こうげき)をしかけます。不意(ふい)をついた攻撃で鬼を倒(たお)した後、鬼達の宝物を村(むら)へと持ち帰って、桃太郎は両親と一緒(いっしょ)に暮らしました。

4. 七夕:Tanabata

4. 七夕:Tanabata

七夕(たなばた)は、毎年(まいねん)7月7日に行(おこな)われる日本のお祭(まつ)りです。
離(はな)れ離(ばな)れになった織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)のカップルが一年に一度だけ再開(さいかい)できる日(ひ)で、笹(ささ)に願(ねが)いごとを書(か)いた短冊(たんざく)と呼ばれる紙(かみ)の吊(つ)るし飾(かざ)りをつけて祝(いわ)うイベントです。

七夕祭りは7月~8月の初旬にかけて全国各地で開催されますが、とくに宮城県(みやぎけん)の仙台(せんだい)で開催される「仙台七夕まつり」 が有名です。

七夕の伝説

七夕は「節句(せっく)」と呼ばれる中国(ちゅうごく)から伝(つた)わった暦(こよみ)にまつわる風習(ふうしゅう)が由来(ゆらい)の行事(ぎょうじ)です
そのため、七夕(たなばた)のストーリーも中国に由来しています。

天の川(あまのがわ)のほとりで美しい服を織る仕事をしていた織姫。毎日、機織りの仕事(しごと)ばかりしていた織姫は、心配した父親(ちちおや)天帝(てんてい)」の計(はか)らいで、牛(うし)飼(か)いの彦星という青年と出会います。二人は恋(こい)に落(お)ち結婚(けっこん)しますが、それ以来(いらい)二人とも仕事を放棄(ほうき)するようになり、天帝の怒(いか)りを買(か)ってしまいました。天帝は二人を川(かわ)の両岸(りょうぎし)に引(ひ)き離(はな)し、二度(にど)と会(あ)ってはならないと命(めい)じました。しかし、悲しみのあまり二人とも毎日(まいにち)泣(な)き暮(く)らすので、とても仕事(しごと)になりません。そこで天帝は、二人がまじめに働(はたら)くことを条件(じょうけん)に、年(ねん)に1度、7月7日の夜(よる)だけ二人を会(あ)わせることを約束(やくそく)します。

待(ま)ちに待った七夕の日はまさかの雨(あめ)。天の川の水かさが増して会(あ)うことができない、と悲しみにくれたその時(とき)、どこからともなくカササギの群(む)れが現(あらわ)れ、羽(はね)を使(つか)って橋(はし)を作り、二人が川を渡(わた)れるようにした、というスト―リーです。

※天空でいちばんえらい神様

5. 金太郎:Kintaro

5. 金太郎:Kintaro

金太郎(きんたろう)は、生まれた驚異的(きょういてき)な力(ちから)を持(も)ち、動物(どうぶつ)たちとも仲(なか)良(よ)しの、物語のヒーローとして描かれます。
金太郎は、武将(ぶしょう)・坂田金時(さかたのきんとき)の幼名(ようめい)で、彼(かれ)の幼少時代(ようしょうじだい)の伝説(でんせつ)を物語(ものがたり)としたものとされています。そのたくましい姿(すがた)から、子供の成長(せいちょう)を願(ねが)う日本の祝日(しゅくじつ)「こどもの日」に飾(かざ)る五月人形(ごがつにんぎょう)のモデルにもなっています。

金太郎の冒険

金太郎の物語のあらすじは、地域によって様々なバリエーションがありますが、いずれも森(もり)の中(なか)で育(そだ)ったという点(てん)では共通(きょうつう)しています。
母親と一緒に暮らしていたり、父親(おや)が死(し)んで、一人で生活(せいかつ)するようになったりと彼の境遇(きょうぐう)は様々。

しかし、生(う)まれつきの力(ちから)持(も)ちで、山の動物と仲(なか)が良く、相撲(すもう)を取(と)って遊(あそ)んでいましたことや、手斧(ておの)を持(も)ち、赤(あか)い生地(きじ)に「金(きん)」と漢字(かんじ)が入(はい)った腹掛(はらか)けを着ていたことなどは共通(きょうつう)しています。

物語の中の金太郎は、森の中で暴れまわり、熊(くま)などの動物と相撲をとったり、鬼を倒したりと大活躍!そして、大人になった彼が平安時代(へいあんじだい)中期(ちゅうき)の武将で時(とき)の権力者(けんりょくしゃ)・源頼光(みなもとのよりみつ)と出会い、その力量(りきりょう)を認(みと)められて家来(けらい)となったと伝(つた)えられています。


日本に古くから伝わる昔話やホラー話はこちら

本当にあった京都の怖イイ話<日本ホラーばなし>
https://www.fun-japan.jp/jp/articles/12532

皿屋敷<日本ホラーばなし> 
https://www.fun-japan.jp/jp/articles/12643

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