
世界に誇る日本の発明品についてご紹介してきましたが、日本の面白い発明品はまだまだあります。カラオケをはじめ、海外での評価が高い文房具にも日本発の製品はたくさんあります。
※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。
カラオケ

世界共通語となっている「カラオケ」。名前の由来は、オーケストラの演奏で「歌(ボーカル)がない」状態の「空(から)のオーケストラ」を略して「カラオケ」と呼ばれるようになったと言われています。カラオケは事前に録音された伴奏に合わせて歌を歌うエンターテインメントで、世界の国々で親しまれている娯楽のひとつ。歌を通じてストレスを発散したり、家族や友達とのコミュニケーションをとる場になっています。
カラオケは1970年代前半に日本で誕生したことを知っていますか?カラオケの登場前は、バーやクラブなどで生バンドの演奏に合わせて歌うことが一般的で、コストも高く誰もが手軽に楽しめるものではありませんでした。はじまりは、バンドマンだった井上大佑(いのうえだいすけ)が、知人から歌の練習用テープを依頼され、歌なしの演奏テープを作成したことです。これが大変好評だったので、伴奏テープとジュークボックスを組み合わせた手作りの機器「エイトジューク」を考案し、業務用カラオケが誕生しました。
当初、カラオケ機器は飲食店に置かれ、食事と共に歌を楽しむものでしたが、1980年代には全国的に広まり、やがて個室で自由に歌える「カラオケボックス」が登場。カラオケは手軽に利用できるようになり、一般的に親しまれるようになりました。
1971年に業務用カラオケが登場した際は、曲はカセットテープ1個に8曲収録されていましたが、1982年にはモニターに歌詞と映像が流れるようになり、1992年には通信カラオケが登場。これにより歌える曲数が劇的に増え、最新のヒット曲もすぐに楽しめるようになりました。機器もどんどん進化し、歌の採点機能や音声変換機能、さらにはキーやテンポ、エコーの調整など、歌い手のニーズに合わせた多彩な機能が満載です。カラオケのシステムを考案した井上大佑は、その功績が認められ、アメリカの週刊誌「TIME」が選ぶ「20世紀に最も影響力があったアジアの20人」の一人に選ばれています。
日本では「一人カラオケ」も人気があります。気を遣わず自分のペースで思いっきり歌えることが魅力の理由。ぜひ日本を訪れた際は、日本ならではのカラオケ文化を楽しんでみてください!FUN!JAPANエディターがおすすめする日本のカラオケの楽しみ方はこちらの記事をどうぞ!
👉日本のカラオケの楽しみ方は?人気店舗、料金システムと利用方法完全ガイド
絵文字「Emoji」

「絵文字(Emoji)」は、いまやSNSなどでメッセージを送る際に不可欠な存在です。「うれしい」「悲しい」などの感情から、いろいろな情報もシンプルな絵で表現できます。「EMOJI」そのままの言葉で伝わる世界共通言語です。
絵文字のはじまりは、携帯電話が普及する前のポケットベル(ポケベル)にあります。ポケベルは、携帯電話が普及する前の1990年代前半に若者を中心に爆発的な人気がありました。メッセージを受信するだけで送信することはできなかったため、メッセージを送信するには、家や職場の固定電話や公衆電話を使う必要がありましたが、使える文字の中に「♡」があり、「♡」で感情を表現したのが絵文字の始まりです。
その後、携帯電話とインターネットが普及し、1999年にNTTドコモが携帯電話からインターネット通信できる「iモード」サービスを開始する際、立ち上げに携わったチームがわずか1カ月で176種類の絵文字を開発しました。これは、限られた文字数で感情や情報を豊かに伝えるための画期的な試みでした。2010年、絵文字が国際的な文字コード規格であるUnicodeに採用されたことで、その利用は世界中に広まりました。2024年には3000種類を超える絵文字が使われており、言葉の壁を越えて感情を伝えたり、長いテキストを簡潔に表現したりするツールとして欠かせません。ただし、文化の違いによって絵文字が持つ意味合いが異なる場合もあるため、国際的なコミュニケーションでは注意も必要です。
二次元コード

「二次元コード(QRコード)」は、コンビニ、飲食店、公共交通機関での支払いや映画館、イベント会場の入場券などさまざまな日常生活で使用されています。スキャナーやスマートフォンで読み取ることで、ウェブサイトへの接続やキャッシュレス決済などを可能にする画期的なマークです。二次元コードは自動車部品の生産管理のために開発されたことがはじまりです。それまでの一次元コード(バーコード)は、横方向に最大20文字程度の英数字しか記録できませんでしたが、1994年にデンソーウェーブが様々な研究を重ね開発した「QRコード」は、その数十倍から数百倍の情報を記録できる能力を持っていました。さらに、360度どの方向からも素早く読み取ることができ、汚れや破損があっても復元できる誤り訂正機能も備わっています。2002年にはQRコードを読み取れる携帯電話が登場。また、2010年以降スマートフォンの普及により読み取りアプリが利用されるようになり、QRコードは世界中に拡大しました。デンソーウェーブは「Quick Response(素早い反応)」の頭文字から、「QRコード」と名付け、特許を取得しつつも、その作成や使用を無料としたので、誰もが自由に使える技術として世界を変える発明となりました。
日本発明の文房具3選

日本の発明品の中には文房具もたくさんあります。機能性やデザイン性、細やかな工夫が高く評価され、訪日外国人観光客にも人気のお土産品となっています。
消せるボールペン
「ボールペンで書いた文字は消すことができない」そんな常識を変えたのが、株式会社パイロットコーポレーションが開発したフリクションボール。2007年に発売開始され大ヒット商品となりました。ペンの後部についている専用のラバーでこすると消え、しかも消しゴムのカスが出ないという魔法のようなボールペンです。この秘密は温度により色が変わるインキにあります。開発にあたり、気温により葉の色が変わる紅葉がヒントになったとのこと。インキは60℃以上で透明になりますが、-20℃以下の環境で冷やすと色が戻る性質があります。そのため、高温になる場所にフリクションで書いたメモを置いておくと文字がすべて消え、冷蔵庫に入れると文字が復活するという驚きの現象が起こります。開発期間はなんと約30年。日本の「ものづくり」の根気強さが生み出した発明品と言えるでしょう。
針なしステープラー
書類をまとめる際に使う文房具を日本では一般的にホッチキス(ホチキス)とよびます。正式名はステープラ(ステープラー)で金属製の針をセットして使います。この常識を覆し、金属の針を使わずに紙を綴じる画期的な文房具、それが「針なしステープラー」です。
このエコで安全な製品は、日本の企業(コクヨS&T株式会社)によって2009年に発売されました。実はこのアイデアは1900年代の欧米にも存在していましたが、強度が弱く普及しませんでした。そこで紙にH字形などの切り込みを入れ、その一部を差し込むことで綴じる方式を採用したことで、それまでの4枚程度から10枚へと一度に綴じられる枚数が大きく増えました。針はもちろんテープもノリも糸も使わないまるで魔法のようなステープラーは進化を続け、片手で使えるハンディタイプや、子どもでも扱うことができるコンパクトタイプ、また穴を開けずに綴じるハリナックスプレスという商品も開発されています。エコで安心に加え楽で機能的。日本が誇る文房具のひとつです。
修正テープ

消しゴムで消せないボールペンや蛍光ペンで書いたものを消す文房具「修正テープ」は日本の発明品です。大阪にある消しゴムメーカーの株式会社シードが、1989年に世界で初めて発売しました。株式会社シードは、世界へ先駆けて「プラスチック製消しゴム」を販売した会社です。
それまではアメリカで開発された液体の修正液が主流でしたが、修正液は、乾きが遅く、修正後の表面がでこぼこしているのでその上から文字が書きにくい、また独特のにおいが気になるなど様々な問題点がありました。そこで、カセットテープにヒントを得て、液体ではなくテープはどうかという構想が生まれたのです。そうして5年の歳月を得て完成した修正テープ。最初の修正テープ「ケシワード」は縦にテープを引くタイプでしたが、その後現在の主流になっている横にひくタイプが登場。コンパクトで持ち運びやすい小型のものや、ペン型、デザイン性を重視したキャラクターデザインものなど、多様なデザインが登場しました。日本の修正テープは高い品質、安定した性能、使いやすさを兼ね備え、世界でも高い評価を得ています。
FUN! JAPANエディターがお土産に人気の文房具をご紹介

マスキングテープ

マスキングテープは日常で楽しめるカラフルで美しい文房具。日本のマスキングテープは豊富な色とデザインが楽しめます。また薄くて破れにくいという品質の面でもおすすめです。
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付箋

日本の付箋は「カワイイ」と「実用的」をもつデザインが特徴。日本ならではのデザインの付箋もおすすめです。
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おもしろ消しゴム

日本の「ものづくり」へのこだわりと遊び心が詰まったアイテムです。品質の高さとデザインのユニークさを兼ね揃えています。
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- 参考文献:世界を変えた!日本の発明品スゴイゾニッポン30選/株式会社Gakken
- 世界に誇る!日本のものづくり図鑑/株式会社金の星社
- 参照:株式会社デンソーウェーブ:https://www.denso-wave.com/ja/system/qr/fundamental/qrcode/qrc/index.html
- 株式会社シード:https://www.seedr.co.jp/products_category/tape/
- 株式会社パイロットコーポレーション:https://www.pilot.co.jp/employment/project/index.html
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