訪日旅行中に食べておきたい日本食・寿司(Sushi)について徹底解説!日本式の食べ方や作り方も紹介

  • Sept 3, 2023
  • Oct 17, 2023
  • Asami Koga

訪日旅行中に食べておきたい日本食・寿司(Sushi)について徹底解説!

カウンターでいただく高級料理から回転寿司まで様々な形態があり、世界中で大人気の寿司(Sushi)。しかし、一口に寿司といっても、その種類はさまざまで、食べ方も日本ならではのルールがあります。本場日本の寿司マナーについて勉強して、ツウな食べ方をしてみましょう!

寿司の歴史は?実は起源は東南アジア?- What is the history of sushi in Japan?

寿司とは、シャリ(すし飯)とネタ(主に魚介類)を組み合わせた和食のこと。

今や世界的にも「日本食を代表する料理」の一つとして知られていますが、実はその起源は東南アジアの「なれずし(熟鮓)」だったとされています。「なれずし」とは、山岳地帯に住んでいた民族が、手に入りにくかった魚を長期保存するための方法として編み出した発酵食品のこと。川魚を保存するため、米などの穀類を炊いたものと魚を一緒に漬け込み、米粒がどろどろになるまでしっかり発酵させて保存していたんだとか。

このなれずしは、奈良時代頃(710年頃〜794年)に日本に伝わったとされています。そこから日本で独自の発展を遂げ、米酢の生産や流通が盛んになった江戸時代(1600〜1868年)には酢を混ぜた酢飯を使うように。その後、握り寿司の形態が生まれ、現在私たちがよく食べる日本料理の寿司となりました。2013年には「和食(Washoku):日本人の伝統的な食文化」としてユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中の多くの人々を魅了しています。

寿司は、昔は祝いの席などおめでたい時に食べる高級なものでしたが、現在では回転寿司店はもちろん、スーパーマーケットやデパ地下などでもよく見かけるようになり、低価格でTRYできるようになりました。訪日旅行中にも、各地の飲食店で寿司を食べられるので、ぜひ本場のおいしい寿司を味わってみて!

寿司と刺身の違い - what is the difference between sushi and sashimi?

寿司と刺身

刺身が「主に生の魚介類などを薄く切って、食べる料理」なのに対して、寿司は「酢飯とさまざま食材を組み合わせた料理」のことを指します。

なぜ「海産物」ではなく「食材」と書いたのかというと、日本には魚が入っていない寿司もたくさんあるからです。寿司には、握り寿司の他に、巻き寿司やチラシ寿司、そしていなり寿司など様々な寿司があり、形状も使う食材も様々。

※甘辛く煮た油揚げの中に、酢飯を詰めた寿司の一種。

寿司に使うすし飯の作り方 - How to make sushi rice?

寿司づくり

ここでは、すし飯(シャリ)に使われる酢飯の作り方と、寿司の種類・作り方について紹介します。

すし飯づくりに向いてるお米の種類

お米には大きく分けてジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米の3種類があります。寿司づくりに向いているのは「ジャポニカ米」です。味がよくかむと甘みがあって、冷めても味が劣化しにくいこと、また粘り気があることなどがその理由です。

一般的なすし飯レシピ

すし飯

お寿司に使うすし飯とは、炊いたご飯に米酢を混ぜてから冷ました酢飯のこと。握り寿司では主に土台に使われており、寿司屋では「シャリ」と呼ばれるのが一般的です。甘酸っぱくて生の魚ともマッチし、おいしさを引き出してくれます。

ここでは、3合分のすし飯の作り方を3 stepsで紹介します。

STEP 1

炊飯器に下記をすべて入れて炊きます

・米 3合分(450g。水で研いだもの)

・水(540cc。炊飯器のなかで、米が完全に浸る程度)

・昆布(8×8cm 1枚)

STEP 2

下記をすべて混ぜて「合わせ酢」を作きます

・米酢(大さじ4)

・砂糖(大さじ2)

・塩(小さじ1と2/3)

STEP 3

お米が炊きあがったら10分ほど蒸らし、昆布を取ります。村氏が終わったらボウルなどに移して。STEP2で作った合わせ酢をかけ、うちわであおぎながら、ご飯を切るようにして混ぜ合わせます。しゃもじで混ぜると粘りが出ず、ご飯がパラリとして、つやが出ますつやが出て、粗熱が取れたら、できあがり!

寿司の作り方 - how to make sushi

寿司の作り方は、寿司の形状によって異なります。形状の名前と特徴、簡単な作り方をまとめました。

握り寿司

まぐろの握り

一口大の直方体に握り固めたシャリに、魚や貝などを乗せたもの。魚に少量のわさびをつけてから2つを合わせます。握り寿司には、刺身(生の魚を薄く切ったもの)を乗せることが多いですが、焼いて甘辛いタレが付いたうなぎや穴子、ボイルした海老、卵焼きなどを乗せることもあります。

軍艦巻き

いくらの軍艦巻き

一口大の直方体に握り固めたシャリにネタをのせ、周りに海苔を巻いたもの。ウニやいくら、ネギトロなどの形の崩れやすい物、和え物を盛り付けるのが一般的。

太巻き

太巻き

海苔巻きの中でも太いもののことを「太巻き」と呼びます。縦21×横19cmの海苔に寿司飯を敷き、海鮮やきゅうり、卵などを細長く切って置き巻いたもの。輪切りにして食べます。

細巻き

細巻き

太巻きの半分の大きさの幅の細い海苔で巻いた海苔巻き。具材1品のみを巻くことが多く、マグロを巻いた鉄火巻きや、きゅうりを巻いたかっぱ巻き、納豆を巻いた納豆巻きなどが有名。かんぴょう巻や生姜の甘酢漬けを巻いたガリ巻き、近年人気の寿司ネタの一つ、サーモンなどを細く切って巻いたもの、天むすを巻いたものなど、回転ずしチェーン店などではユニークなアレンジ細巻きメニューを見かけることも!

手巻き寿司

手巻き寿司

海苔巻きとは違い、まるでアイスクリームコーンのような形に巻いたお寿司。巻く際に技術がいらず、子供でも手軽に作りやすいため、一般家庭でよく作られます。

作り方は、広げた海苔の上にすし飯を敷いて、マグロやぶり、いかにサーモンなど細切りした魚やいくらなど好みの海鮮と、きゅうりや三つ葉、大葉などの野菜を置いてさっと巻くだけ!自分好みの具材にカスタムしやすいのも魅力です。

押し寿司

押し寿司

木製の箱の中にすし飯を敷き、魚を乗せ、上から強く押し付けたもの。日本では新幹線や飛行機に乗る際に、駅や空港で売られている弁当で見かけることが多い。様々な見つけることができます。

いなり寿司

いなり寿司

甘辛く煮た油揚げの中に、酢飯を詰めたもの。直方体のカタチのものが主流ですが、油揚げの形によっては三角形のものも見かけます。中身はシンプルな酢飯のものの他、細かく切ったにんじんやレンコンが入った混ぜご飯の場合もあります。

ちらし寿司

ちらし寿司

寿司飯の上に、魚介類や錦糸卵、きのこ、野菜などを散らしてのせたもの。彩り豊かで見栄えが良いことから、手巻き寿司と同様、ホームパーティーや家庭料理として食卓に出されることが多い料理です。

※薄焼き卵を細く切ったもののこと。

寿司の食べ方 - how to eat sushi

さしちょこ

お寿司屋さんで、握られたお寿司が目の前に運ばれてきた際、あなたはいつもどのように食べていますか?もしかして、醤油をお刺身全体にかけて食べている?それは絶対にNGです!ここからは、正しい食べ方を3 stepsに分けて紹介します。

STEP 1

一般的にお店で寿司を注文すると、寿司が盛りつけられている皿とは他に、各人に「さしちょこ」と呼ばれる小皿が配されます。これは、寿司につける醤油を少量取り分ける時に使うものです。さしちょこが手元に届いたら、自分で「さしちょこ」に醤油を注ぎます。

STEP 2

お箸、または素手で寿司を取ります。

よく「高級店では素手で取るのがマナー」と勘違いしがちですが、手を汚したくないときや、目上の人との食事で相手に合わせたほうがいい場合は使い分けるなど、自分の好みで決めてしまってOK!

ただし、一部の高級店では、寿司職人が握ったものが崩れないようそのまま手渡しされることもあるので、ルールがある場合は、店ごとのルールに従いましょう。また、アナゴやシャコ、貝などの寿司ネタには「ツメ」と呼ばれる甘辛いタレが塗ってあり、江戸前寿司などでは「煮切り醤油」がネタに塗ってあることも。ツメや煮切り醤油が塗ってあるものは手がベタつくので箸を使うようにしてください。

STEP 3

醤油をつけて食べる寿司に関しては、自分の「さしちょこ」の醤油に、お刺身の片側だけ浸して醤油をつけて一口で食べます。

ちなみに「さしちょこ」の醤油にわさびを溶かす人がいますが、これは日本人の中ではマナー違反とされています。理由は醤油が汚れて見た目の美しさが損なわれてしまうことと、わさびの辛味と同時に香りまで飛んでしまうためだそう。全ての食事が終わった後でも、「さしちょこ」の中は「醤油のみで汚れていない」という状態が理想です。

賞味期限(how long is it good for)

日本 寿司

寿司ネタは生ものなので、基本的には、その日中に食べるのが安全です。もしデパ地下やスーパーマーケットなどで買ってきてホテルで食べる場合は、その商品の消費期限や賞味期限がラベルに記載されています。

ただ、寿司ネタは生魚で傷みやすいため、賞味期限内の日程であっても必ず冷蔵庫に入れて保管するように気を付けましょう。

寿司を食べる順番とは?

寿司

初めて日本で寿司を食べるなら、好きなものを好きなだけ食べるのがお勧めです。ただ、もし高級すし店を訪れたり、寿司ツウになりたいなら、寿司屋で一般的におすすめされているネタの順番通りにいただくのがおおすすめ!

より日本の寿司をおいしく食べたいなら、下記を参考にしてみてください。

  1. まずは、さっぱりした味わいの白身魚(タイ、ヒラメ、スズキなど)やイカ、タコからスタート!
  2. 玉子なども挟みながら、こってりした赤みの魚の握り寿司へ。
  3. 赤身を食べ終わったら、ガリ(甘酢ショウガ)や酢で締めた魚の握り寿司で一旦口の中をリセット。
  4. 最後はウニ、いくらなど濃厚な甘みのあるものやかっぱ巻きなどの巻物などを食べて、緑茶でホッと一息!

寿司の人気なネタリスト

上記の「寿司の美味しい食べ方」に沿って、有名な寿司ネタを紹介します。

ちなみに、寿司ネタに関してどれを注文したら良いのかわからない場合には、寿司店のスタッフに「おまかせで」と言うと、板前さんが、その時その時の旬のネタで握ってくれます。

  • Tuna (マグロ)
  • Trout Salmon (サーモン)
  • Sweet shrimp (アマエビ)
  • Squid (イカ)
  • Octopus (タコ)
  • Yellowtail (ブリ&ハマチ)
  • Greater Amberjack (カンパチ)
  • Salmon roe (イクラ)
  • Urchin (ウニ)
  • Scallop (ホタテ)
  • Mackerel (サバ)
  • Sea Bream (タイ)

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