【泊まれる文化財7選】任天堂旧社屋、名古屋テレビ塔、旧奈良監獄、国指定文化財等<宿泊レポ付き>

せっかく日本を旅するなら、文化財に泊まるという特別な体験をしてみませんか?日本各地には、歴史的建造物を活用したホテルや旅館が点在しています。これらに宿泊することは、建物に刻まれた時間や物語を五感で感じられる特別な宿泊体験となるでしょう。

今回は、年間100以上のホテルを訪れるホテル取材ライター・岩井なながおすすめの7軒をご紹介。日本の古き良き趣と現代の快適さが調和した空間で、心に残る滞在を楽しんでみてください。

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 歴史的建造物に泊まる魅力

文化財として守られてきた空間に滞在することは、建築の質感や光の入り方、静けさといった五感すべてで歴史を感じられることが大きな特徴です。さらに、そこに現代的な設備やサービスが融合することで、快適さを保ちながら特別なひとときを過ごせるのも魅力。

文化財を活かしたホテルでの、日本の歴史を感じ文化の中に身を置く特別な体験は、日本旅行の思い出として深く刻まれるでしょう。

【京都】丸福樓(まるふくろう)/任天堂の旧本社社屋

丸福樓

かつて任天堂の旧本社社屋として使われていた歴史的建築を活用したホテル。任天堂は、Nintendo SwitchやWii、スーパーマリオなど世界的に人気のゲームを生み出した企業で、京都で創業しました。

丸福樓

「丸福樓」は、アール・デコ様式の趣を活かしたレトロな雰囲気の旧本社社屋3棟と、現代的で洗練された新築棟で構成されています。新築棟は世界的建築家・安藤忠雄氏が手がけ、文化財と呼応するような静かな存在感を放ちます。

丸福樓

外観だけでなく、館内の意匠や素材も可能な限り当時の姿を残しながら丁寧に修復されているのも特徴です。滞在中にはスタッフによる館内ツアーも体験でき、1930年建設当時の面影を残したインテリアや展示など見どころを細かく教えてもらえます。

丸福樓

館内には、任天堂ゆかりの資料や歴代ゲーム機、懐かしのマリオグッズ、任天堂に関する書籍が揃うライブラリーも。また、新築棟1階のラウンジでは宿泊者が軽食やおやつを楽しめ、特別な空間でのひとときをゆっくり満喫できます。

丸福樓

世界的なゲームやキャラクターが生まれた場所に滞在するという、ここでしか味わえない体験ができるホテル。新旧が静かに共存する唯一無二の空間は、ゲームファンや文化財好きにとって聖地を訪れるという特別な意味を持つでしょう。

  • 住所:京都府京都市下京区正面通加茂川西入鍵屋町342
  • アクセス:七条駅から徒歩約6分
  • URL:https://marufukuro.com/

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【京都】エースホテル京都/旧京都中央電話局

エースホテル京都

京都の中心地・烏丸御池に位置するブティックホテル「エースホテル京都」が入るのは、複合施設「新風館」。国の登録有形文化財に指定されている1926年建設の「旧京都中央電話局」を保存・再生した建築を活用した施設で、レンガ造りの歴史的な外観を残した保存棟と新築棟が一体となり、京都の街並みに美しく溶け込んでいます。

訪れた際は、ぜひ建物から少し離れて、その調和のとれた佇まいを眺めてみてください。

エースホテル京都

新風館と連続する建築デザインの監修は、建築家・隈研吾氏が担当しました。梁を思わせる木材の使い方や、日本の町屋建築に見られる格子といった伝統的な要素を取り入れながら、開放感をまとった現代的で洗練された空間へと昇華されています。

エースホテル京都

さらに、ホテル全体のインテリアは、ロサンゼルスのデザイン集団「コミューンデザイン」が手がけています。アート性の高い施設の中でも、3階レストラン「KŌSA」は日本庭園を望む印象的な空間で、独自の美学に触れられます。

エースホテル京都

祇園や清水寺など主要観光地へのアクセスも良く、観光の拠点としても優秀。歴史・デザイン・立地の三拍子が揃った施設は、建設当時の貴重な姿を現代に伝える、訪れる価値の高い文化財ホテルです。

【福岡】柳川藩主立花邸 御花

柳川藩主立花邸 御花

福岡県柳川市にある、約400年の歴史を持つ旧大名家の屋敷を活用した料亭旅館。かつて藩主が家族と暮らしていた場所で、現在も末裔が守り継いでいます。2025年1月にリニューアルオープンし、歴史的な近代和風建築の魅力をより深く体感できる空間へと進化しました。

敷地内には国指定の文化財や美しい庭園「松濤園」が広がり、当時の暮らしの気配を感じられます。日本で唯一“国指定名勝に泊まれる料亭旅館”である点は大きな特徴です。名勝とは、特に優れた風景として国が指定したという証。芸術的・観賞的価値の高い景観として保護された空間に身を置く体験は、ここならではの贅沢です。

柳川藩主立花邸 御花

最も人気の体験が、柳川の水路を活かした“舟で楽しむ朝食プラン”。水辺の風景に包まれながら食事をする時間は、旅の記憶に深く残ります。

柳川藩主立花邸 御花

さらに、殿様気分を味わう体験や様々な書籍を提供するブックラウンジなど、滞在の価値を高める多彩なアクティビティも充実。

柳川藩主立花邸 御花

また、立花家の迎賓館として建てられた真っ白な西洋館も必見です。明治の面影を今に残す空間で、和と洋が交差する独特の趣を感じられます。文化財エリアは宿泊者は夜23:00まで無料で見学ができ、日帰り観光の場合は観覧料を支払うことで10:00〜17:00まで見学が可能です。

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【愛知】THE TOWER HOTEL NAGOYA/名古屋テレビ塔

名古屋のランドマークである名古屋テレビ塔に泊まれるホテル。テレビ塔は1954年に戦後の復興のシンボルとして完成し、実は東京タワーよりも古い歴史を持つ建造物です。戦後間もない当時は建築用の重機も乏しく、工事の一部は人力で行われるなど、約8年をかけて完成しました。その歴史的・技術的価値が認められ、国の重要文化財に登録されています。

人々が集うその中心に、2020年に誕生したのが「THE TOWER HOTEL NAGOYA」。地域の伝統や文化、アート&クラフト、その土地の歴史や文化を地元食材を使って表現するレジョナールキュイジーヌを発信する“ローカルメディアタワー”という新たな役割を担っています。

客室はタワー内部に点在し、大きな窓からは久屋大通公園をはじめ名古屋の街並みを一望できます。時間帯によって表情を変える景色を独占できるのは、タワーの上という特別な立地ならでは。

さらに、ミシュランガイドが選出する「ミシュランキー」にも選ばれていて、宿泊体験の質の高さも評価されています。

館内レストランでは地元食材を活かした料理が楽しめ、この施設での滞在そのものが旅の目的になるような一軒です。

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【奈良】星のや奈良監獄<2026年6月オープン>

星のや奈良監獄

2026年6月に開業予定の「星のや奈良監獄」は、明治時代に建てられ、国の重要文化財に指定されている旧奈良監獄を活用した、日本初のラグジュアリーホテルです。監獄建築を保存・再生する、唯一無二のプロジェクトとして注目を集めています。

星のや奈良監獄

監獄建築が注目される背景には、明治政府が掲げた“近代国家への転換”があります。1872年に制定された監獄則では、人道的な刑罰のあり方が示され、欧米の制度を取り入れた新しい監獄建築が求められました。奈良監獄の象徴である放射状の舎房は、建築家ジョン・ハヴィランドが考案した「ハヴィランド・システム」に基づくもの。中央から全体を見渡せる監視性と、独居房によるプライバシー確保を両立し、日本の近代化と人権意識の変化を体現しています。

星のや奈良監獄

全室スイート仕様の客室は、重厚な煉瓦建築の趣を残しながら上質な空間へと再構築。さらに隣接する「奈良監獄ミュージアム by 星野リゾート」では、建築や歴史を学べる展示に加え、刑務所の中と外をつなぐアート作品も展開され、滞在そのものが知的好奇心を満たす体験になります。

【京都】帝国ホテル 京都<2026年3月オープン>

帝国ホテル 京都

国の登録有形文化財である弥栄会館の一部を保存・活用し、スモールラグジュアリーホテルとして2026年3月、京都・祇園に誕生。 弥栄会館は、芸妓・舞妓が出演する劇場として知られる祇園甲部歌舞練場の隣に、興行のための劇場として建てられました。長らく使われてきませんでしたが、帝国ホテル 京都としての新たな物語が始まりました。

帝国ホテル 京都

祇園の景観を未来へ継承するプロジェクトで、外壁を飾るタイルは生け捕りを実施し、全体の10% にあたる約1万枚を確保し再利用。銅板瓦屋根はオリジナルを忠実に復元し、守るだけでなく使い続ける文化財として新たな価値を提案しています。

帝国ホテル 京都

立地は祇園の中心で、人気観光スポットの八坂神社や花見小路へも徒歩圏内。観光拠点としての利便性に加え、街の歴史や文化を身近に感じられるのも魅力です。

祇園ならではの「非日常」の世界観と、帝国ホテルが考える「寛ぎ」が共存する上質な宿泊体験ができるホテルです。

【北海道】旧相馬家 Kazeno Heritage<2026年3月オープン>

北海道・函館にある国指定重要文化財を活用したホテル。明治期に活躍した豪商・相馬哲平の邸宅で、和洋折衷の建築様式や高度な意匠が評価され、文化財に指定されました。

ホテルとしての再生にあたっては、重要文化財にあたる蔵と、後年増築された元私邸部分を宿泊施設として利用。建物の真正性を維持するため、文化財指定箇所への物理的な改変を最小限に留め、全室スイート仕様の贅沢な空間へと生まれ変わりました。

館内は当時の趣を残しつつ、現代的な快適性を備えた設計に。滞在中は建築そのものを“鑑賞する”ような、静かで豊かな時間が流れます。函館の歴史と文化を深く感じられる“泊まれる文化財” です。

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泊まること自体が目的になる宿

歴史的建造物に泊まるという体験は、単なる宿泊を超え、その土地の時間や文化に触れる特別な機会を与えてくれます。建築の美しさ、受け継がれてきた物語、そして現代の快適さが重なり合うことで、旅はより深く豊かなものになるはず。“泊まること自体が目的になる宿”を選ぶことで、ぜひ日本の魅力を新しい角度から体感してみてください。 

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