天守が閉城間近!広島城の見どころを紹介。三の丸では名物グルメや文化体験も楽しめる!

広島に来たら必ず訪れたいスポット、「広島城」。原爆で天守が倒壊し、残されていた門や櫓(やぐら)も火事によって焼失してしまいましたが、その後2度の再建を経て、現在は復興の象徴として多くの人々に親しまれています。

また、2025年3月にの南側に「広島城三の丸」がオープン。広島グルメや日本文化の体験も楽しめる新たな観光拠点として注目を集める一方、天守は老朽化のため2026年3月に閉城することが決まりました。現在の天守内を見学できるのは残り僅か。ぜひその前に、広島城を訪れてみませんか?

この記事では天守が閉城間近となった広島城、そして広島城三の丸の魅力をたっぷりとお伝えします!

※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。

※価格はすべて税込価格です。

🚅新幹線の予約はNAVITIME Travelで!👉こちらから

広島城とは?一度失われた天守と復興の歩み

当時の広島城
出典:広島市公文書館所蔵

広島城」は安土桃山時代の1589年、豊臣政権の五大老のひとり・毛利輝元(もうり てるもと)によって築城が始められました。豊臣秀吉が建てた「大坂城」や「聚楽第(じゅらくてい)」に着想を得たとされ、江戸時代には90万㎡を超える広大な城域に88基もの櫓を備えた、日本有数の大規模城郭でした。

1931年には天守が国宝にも指定されましたが、1945年8月6日の原爆により、天守をはじめ主要建物はすべて倒壊や焼失するという悲劇に見舞われます。

二代目天守
画像提供:広島城

しかし、1951年広島城跡内で開催された「体育文化博覧会」にあわせ、二代目天守が再建されます。この二代目天守は、なんと遊園地のジェットコースター(スイッチバックレールウェイ)の一部として利用されていたんだとか!

二代目天守は博覧会のために再建されたいわば「仮設」であったため、博覧会終了に併せて取り壊されます。

しかし、これが天守再建の機運を高めるきっかけとなり、1958年「広島復興大博覧会」の会場として、鉄筋コンクリート造で外観復元されました。現在内部は武家文化を伝える歴史博物館となっています。

天守は2026年3月22日に閉城予定

広島城天守は、老朽化や耐震性の問題を受け、2026年3月22日に閉城します。木造復元を望む声もありますが、改修計画については現在検討が進められています。そんななか、2025年8月8日には累計来城者数が1,300万人を達成。記念セレモニーが行われ、節目を祝う特別な一日となりました。現在も「ラストイヤー」を盛り上げるため、さまざまな関連イベントが企画されています。

さらに、新たな観光スポットとして2025年3月31日に「広島城三の丸」がオープンしました。ここでは、広島ならではのグルメや土産物選びを楽しめるほか、弓道や武家茶文化といったユニークなプログラムを体験できます。

広島城三の丸は広島市中央公園内にあり、サッカークラブ・サンフレッチェ広島の本拠地「エディオンピースウイング広島」や「ひろしま美術館」とも隣接。「平和記念公園」や「縮景園(しゅっけいえん)」など周辺の観光スポットへの回遊性の高さも大きな魅力です。

広島城の見どころ紹介:武家文化を伝える展示

現在の広島城天守の内部は、歴史博物館として一般公開されています。館内は5層にわかれ(5階建て)、安土桃山時代から江戸時代にかけての武家文化や広島城の歴史をテーマごとに紹介。広島市指定重要有形文化財の展示や体験コーナーなど、展示物の充実度も高く、歴史好きから観光客まで楽しめる構成になっています。

パンフレット
パンフレットは多言語に対応


第一層:毛利輝元と築城の歴史

金箔鯱瓦と金箔鬼板瓦

広島城を築いた毛利輝元に関する資料や、築城当時の技術・規模を示す図面や模型を展示。特に見どころは金箔鯱瓦(きんぱくしゃちがわら)と金箔鬼板瓦(きんぱくおにいたがわら)です。鮮やかな金色を保ったまま、対の鯱瓦が揃って出土したのは全国でも初めての例であり、大変貴重な文化財とされています。

武士の兜のレプリカ

また、体験コーナーでは武士の兜のレプリカをかぶって記念撮影を行うことができます。

第二層:城下町と武家の暮らし

再現建物

江戸時代の広島の街並みや、武士や町人の生活を紹介。実物の資料や復元建物で当時の暮らしを紹介しています。

広島城下絵屏風

なかでも見逃せないのが、広島市指定重要有形文化財の「広島城下絵屏風」。四季折々の風景とともに、西国街道沿いの人々の暮らしが生き生きと描かれています。

第三層:甲冑・刀剣展示

刀剣

広島藩の武士が用いた甲冑や日本刀の実物を展示しています。

網代金箔押唐人笠形馬印

毛利輝元・福島正則の後、江戸時代の広島を治めていたのは浅野家。その浅野家の馬印である「網代金箔押唐人笠形馬印(あじろきんぱくおしとうじんかさがたうまじるし)」(広島市指定重要有形文化財)もここで見ることができます。馬印は大将の居所を示す目印であり、戦国時代の武将文化を象徴する資料です。

日本刀のレプリカ

さらに、実物同様の日本刀のレプリカを実際に手に取り、そのずっしりとした重量を体感できるコーナーも人気です。

第四層:企画展示室

時期ごとにテーマを変えて開催される企画展のフロア。訪れるたびに新たな発見があります。

第五層:展望台

最上階は涼しい風が吹き抜ける展望台になっており、広島市街地を一望できます。

眺望

「原爆ドーム」や天気が良ければ宮島を望むことができ、人気の撮影スポットです。

記念メダル

さらに、展望台では記念メダルの販売も!メダルの裏面は「鯉城(りじょう)」という愛称を持つ広島城らしい鯉のデザインです。

ミュージアムショップでは御朱印ならぬ御城印が買える!

広島城ミュージアムショップ

第一層には広島城ミュージアムショップがあり、広島城オリジナルの記念グッズを購入できます。

なかでも注目は、近年人気の御城印(登城記念証)。御城印とはおの名前や城主の家紋などの印を紙に記したもので、おを訪れた記念として集める人が増えています。訪れるならぜひ手に入れておきたいアイテムです。

御城印帳

広島城の愛されキャラクター「しろうニャ」がデザインされた御城印帳と一緒にぜひ手に取ってみてください。

ショップの近くには等身大(?)のしろうニャも!

広島城跡のその他の見どころスポット

広島城天守の周辺には、の歴史や広島原爆の爪痕を感じられる見どころがいくつも残っています。広島城三の丸に向かう途中にぜひ立ち寄りたいスポットを紹介します。

二の丸

二の丸

広島城跡の南側にある「二の丸」では復元された表御門や平櫓、太鼓櫓、多聞櫓などを見ることができます。

櫓の内部

伝統工法で忠実に再現された櫓の内部も見学が可能。二の丸の模型なども展示され、当時のの防御構造や建築技術を間近で感じることができますよ!

内堀と鯉の泳ぐ風景

内堀

天守を囲む内堀には今も水がたたえられ、悠々と泳ぐ鯉の姿を見ることができます。

鯉

春には桜、秋には紅葉が水面に映り込み、四季折々の表情を楽しめる撮影スポットとしてもおすすめです。

広島護国神社

広島護国神社

広島城跡の敷地内に鎮座する「広島護国神社」は、戦後、1956年に現在の場所に移設された戦没者の御霊を祀る由緒ある神社です。御朱印やおみくじを楽しめるほか、境内には外国人観光客向けの英語解説も用意されているので、海外からの旅行者にもわかりやすいしょう。

被爆樹木

被爆樹木

城跡内には、原爆の爆風と熱線を受けながらも奇跡的に生き延びた被爆樹木が今もなお根を張っています。クロガネモチやユーカリなど、生命力あふれる緑は平和を祈るシンボルでもあり、訪れる人々に強い印象を与えます。

新スポット「広島城三の丸」へ!広島グルメと文化体験を楽しもう

広島城三の丸

城跡をめぐったあとは、新たにオープンした注目のエリア「広島城三の丸」へ。5軒の特色ある店舗が並び、広島のグルメや文化を体験することができます。

さらに、2027年春の開館を目指して「広島城三の丸歴史館」の準備も進められています。こちらは広島城天守の展示物の移転先となる予定です。

三の丸 八昌

三の丸 八昌

広島のお好み焼きの名店「薬研堀 八昌(やげんぼり はっしょう)」で修業を積んだ店主による本格お好み焼き店。

広島お好み焼き

大阪のお好み焼きとは異なり、薄い生地の上にたっぷりのキャベツと中華そばを重ねるのが広島流です。

磯野製麺

中華そばは「磯野製麺」のもので、広島のお好み焼き屋の御用達なんだとか。広島城観光のあとにぜひ立ち寄りたいお店です。

SOKO CAFÉ(ソウコカフェ)

SOKO CAFÉ

武将茶人として知られる上田宗箇(うえだそうこ)の流れを汲む「上田宗箇流」監修のカフェ。厳選抹茶を使用したドリンクやスイーツが楽しめ、特におすすめはソフトクリームをのせた「抹茶フロート」。

武家茶体験セット

また、自分で茶を点てる体験ができる「武家茶体験セット」も人気で、戦国武将ゆかりの文化を気軽に体験できます。

花

店内に飾られた 花も上田宗箇流好みの入れ方だそう。

ひろしま IPPIN 広島城三の丸店

ひろしま IPPIN 広島城三の丸店

広島の特産品や地元企業とのコラボ商品など約600点を取りそろえたお土産のセレクトショップ。

IPPIN BRAND

プライベートブランドの「IPPIN BRAND」は地元の有名企業と共同開発したおすすめのシリーズ。

レモンケーキ

おなじみの「レモンケーキ」もバイヤーの目利きによって厳選されたもの。広島で他とは違うお土産を選ぶなら間違いないお店です。

炭火焼 鰻のうな輝 広島

炭火焼 鰻のうな輝 広島店

名古屋の名店が広島に初出店。使用するニホンウナギはその日一番良い状態のものを使用しているそう。香ばしい炭火焼きのうなぎはもちろん、広島店限定で提供されるあなご料理も必食。

広島城 射楽

広島城 射楽

全国初となる城内常設のミニ弓道場。未経験者でも気軽に弓を引く体験ができ、外国人観光客にも人気。伝統文化に触れられるユニークな施設です。

広島の歴史・文化・グルメを一度に体験!

戦国から現代へと続く歴史、広島らしい文化やグルメをまとめて楽しめる広島城と広島城三の丸。広島を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

広島城天守

住所:広島県広島市中区基町21-1

営業時間:【3月~11月】9:00~18:00、【12月~2月】9:00~17:00(入館は30分前まで)

アクセス:新白島駅から徒歩17分、紙屋町東電停もしくは紙屋町西電停から徒歩15分

広島城二の丸

住所:広島県広島市中区基町21

営業時間:【4月~9月】9:00~17:30、【10月~3月】9:00~16:30(入館は30分前まで)

アクセス:新白島駅から徒歩15分、紙屋町東電停もしくは紙屋町西電停から徒歩9分

広島城三の丸

住所:広島県広島市中区基町21-7-2

営業時間:10:00~18:00 ※一部施設によって異なる

アクセス:新白島駅から徒歩15分、紙屋町東電停もしくは紙屋町西電停から徒歩9分

目次

Recommend