日本には古くから、日々の吉凶を示す暦注と呼ばれるものが生活に深く根付いています。中でも「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」、「天赦日(てんしゃにち)」、「己巳の日(つちのとみのひ)」は、幸運を招く特別な日として大切にされてきました。

この記事では、2025年の開運日をカレンダー形式で紹介するとともに、これらの吉日が持つ意味や、運気を最大限に活かすためのヒント、そして注意すべき点を分かりやすく解説します。
日本の伝統文化に触れながら、幸運を呼び込む方法を学んでみませんか?

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開運日とは?なぜ注目されるのか

開運日とは?

「開運日」という言葉を聞いたことがありますか?最近、日本では「一粒万倍日」に芸能人の結婚が発表されることも多く、ポジティブなイメージがある人も多いでしょう。
では、そもそも「開運日」とは何なのでしょうか?なぜ人々の注目を集めるのでしょうか?詳しく解説します。

日本の暦と開運日

日本で現代の暦(カレンダー)が使われるようになったのは、今から約150年前の明治時代と言われています。明治維新後の政策で、「西暦」と「七曜」が使われるようになりました。それ以前の時代には、「旧暦」と呼ばれる暦が使われていました。この暦は、「太陰暦」という、月の満ち欠けをもとに計算されています。このほかにも、日本で古くから使われている古暦や中国から伝わった暦など、複数の暦が親しまれていました。
現代で言う開運日は、これらの暦による「縁起の良い日」のことを指しているんです。

古くからの暦に基づく吉日

古くからの暦に基づく吉日

古くから日本人が使用してきた暦で、現代でも親しまれているものとして代表的なのは「六曜」で、日本で製造されている多くのカレンダーにも記載されています。
六曜とは、6日間を一区切りとし、先勝(せんしょう/せんかち/さきがち/さきかち)・友引(ともびき)・先負(せんぶ/せんぷ/せんまけ/さきまけ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)・赤口(しゃっこう/しゃっく)をそれぞれ1日ずつ当てはめた暦。「大安」は、六曜の中で最も運勢が良く、どんなことも行うのにも吉とされています。特に婚礼や建築などは大安に行われることが多いですね。反対に、「仏滅」は六曜における大凶日。仏の功徳もない日とされ、婚礼などのお祝い事をするには好ましくないといわれています。

開運日が特別視される理由

このように、暦によって運勢の良い日を定め、その運勢に倣って行動する、ということに日本人は古くから親しみがあるんですね。日本では古くから「縁起を担ぐ」という文化があります。運勢の良い「開運日」を特別大切にすることで、物事が上手く運ぶことを祈るという「ゲン担ぎ」や「願掛け」のようなものですね。21世紀の現代でさえ、一部の日本人は開運日を気にかけて行動しています。

「行動を始めるタイミング」の重要性

日本には節目を大切にする慣習があり、大切な節目を迎えるなら運勢の良い日のほうが上手くいくと信じられています。婚礼や引っ越し、事業を始めるなど、人生の節目となるような日は、縁起を担いで運勢の良い日に行われてきたのです。

代表的な開運日とその特徴

では、六曜以外の主な吉日についても紹介します。

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)

一粒万倍日

一粒万倍日は、「ひと粒のモミが万倍にも実る稲穂(お米)になる」という意味が込められています。この日に始めたことは、やがて万倍もの成果を生み出すといわれています。
どんなことでも始めるのにぴったりの日とされており、特に仕事始めや、開店、種まき、出資などに吉日です。反対に、人にお金や物を借りると、のちに大きく膨らんでしまい我が身にふりかかってくるとされています。
月と日の十二支の組み合わせた選日法で決められており、年に60回ほどあります。

天赦日(てんしゃにち)

天赦日

天赦日は「天が万物を赦(ゆる)す」とされている日です。この日は神様が天に昇り、天が全てのものを養い、罪を許す日とされているので、どんなことでも吉とされています。1年に5~6回ほどしかない「最強の開運日」ともいわれているんです。特に婚姻に関すること(結婚、結納、入籍)には大吉日です。そのほか、引っ越しや開業、財布の新調、宝くじ、発明などにも最良の日とされています。

己巳の日(つちのとみのひ)

己巳の日

己巳の日は、中国から伝わった暦の十干(じっかん)の「己(つちのと)」と、日本で古くから使われている暦の干支の「巳の日」が重なる日のこと。「つちのと+みの日」です。
十干は10日間をひとまとまりとして、1日ずつそれぞれ甲、乙、丙などと名前をつけたもの。そのうちの一つが己(つちのと)です。
巳の日は、12日間を区切りとして十二支を当てはめたうちの1日。巳つまり蛇は、金運アップの神様といわれている「弁財天(べんざいてん)」の使いとされていることから、巳の日は金運・財運アップの日として知られる吉日です。
この巳の日に己が重なるのは、60日に1度、1年に6回しかない貴重な日で、さらに金運が向上する日とされているんです。
この日に財布を新調したり、弁財天にお参りしたり、銭洗弁天でお金を洗ったりすると、金運のご利益があるといわれています。

その他の吉日

大明日(だいみょうにち)

大明日は、天地が開けて、太陽の光が隅々まで照らされるという意味の吉日。太陽の光が隅々まで照らされて先々まで見通せることから、移動を伴うことを行うのに吉とされています。具体的には引っ越しや移転、旅行、車の納車などです。
月に8~16日ほどあり、月によっては半分以上の日が大明日に当たる月もあるようです。

母倉日(ぼそうにち)

母倉日は、母という文字が使われていることから、母が子を育てるように、天が人を慈しむという意味の吉日。慶事を行うのに良い日とされ、特に結婚式や入籍、引っ越し、家の新築などに吉とされています。結婚は母になる前段階、引っ越しや新築は新しい家庭で子を育てる準備ともいえることから、大吉とされているようです。

天恩日(てんおんにち)

天恩日は、全ての人が天の恩恵を受けることで福が訪れるとされる吉日。万事に対して縁起が良く、様々な慶事におすすめの日です。
年に90日ほどあり、5日間連続なのが特徴。お祝い事にはとても良い日ですが、葬儀など弔事には向いていないとされています。

天一天上(てんいつてんじょう)

天一天上は、方角を司る神様「天一神(てんいちじん)」が天上に帰っている期間のこと。この期間は16日間で、どこの方角に出かけても吉とされています。具体的には、引っ越しや旅行など移動を伴うことに向いているそう。また、目的に向かって真っすぐ進んでいく運があるとされているので、宝くじを買うにも良い日です。

開運日にやるべきことと避けるべきこと

開運日にやるべきことと避けるべきこと

やるべきこと

ここまでお伝えしたように、開運日は、新しいことを始めたり、に挑戦したりするのに最適な日とされています。例えば、婚姻届を提出する、結婚式を挙げる、事業を始める、財布を新調する、銀行口座を開設するなどです。

やってはいけないこと

開運日は色々なことがポジティブに働くとされていても、トラブルの元となるような行動はしてはいけません。これは開運日に限ったことではありませんが、喧嘩や無計画な借金など人に迷惑をかけるような行動は慎みましょう。

開運日の吉運を打ち消す「不成就日(ふじょうじゅび)」に注意

「不成就日」とは、その文字通り、「何事も成就しない日」。不成就日はおよそ1週間に一度の周期で巡り、この日に始めたことは、努力が報われにくく、物事がスムーズに進まない、あるいは望む結果が得られにくいとされています。

注意すべきなのは、この日が他の「開運日(吉日)」と重なることがある点です。日本では、不成就日の負のエネルギーは非常に強く、たとえ吉日と重なったとしても、その開運パワーを打ち消し、効果を半減させてしまうと考えられています。

2026年の開運日カレンダー

一粒万倍日・天赦日・己巳の日一覧

一粒万倍日

1月:1日(※)、2日、5日、14日、17日(※)、26日、29日

2月:8日、13日、20日、25日

3月:4日、5日、12日、17日、24日、29日

4月:8日、11日、20日、23日

5月:2日、5日、6日、17日、18日、29日、30日

6月:12日、13日(※)、24日、25日

7月:6日、7日、10日、19日(※)、22日、31日

8月:3日、13日、18日、25日、30日

9月:6日、7日、14日、19日、26日

10月:1日、11日(※)、14日、23日、26日

11月:4日(※)、7日、8日、19日、20日(※)

12月:1日、2日、15日、16日、27日、28日

※印がついている日は「不成就日」と重なっている日

天赦日

3月5日

5月4日

5月20日

7月19日

10月1日

12月16日

己巳の日

2月24日

4月25日

6月24日

8月23日

10月22日

12月21日

一粒万倍日×天赦日が重なる日は「最強開運日」

一粒万倍日は吉日ですが、さらに最強の吉日とされる「天赦日」と重なる日は、特に強力な開運日とされ、2026年は以下の4日間です。

3月5日、7月19日、10月1日、12月16日

開運日の活かし方アイディア

金運を呼ぶ新しい財布に買い替えよう

金運を呼ぶ新しい財布に買い替えよう

己巳の日のような金運のご利益があるとされる日には、お金と直接関わりが深い「財布」を新調するのがおすすめです。
財布は3年以上同じものを使うと運気が下がるという考え方があるよう。愛着があり手放すのが惜しいかもしれませんが、3年も使っていると傷んだり汚れたりしてくるもの。金運の吉日に合わせて新しい財布を使い始めることで、金運を呼び込めるかもしれませんよ。

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開運日を目標に行動計画を立ててみよう

開運日と普段の努力の組み合わせが大切

開運日は、縁起を担ぐという日本古来の文化が表れたものなのかもしれません。ただ単に神頼みをすれば叶う日を開運日というわけではありません。日ごろから努力を積み重ねたうえで、人生の節目となる大切な日を迎えるときに、そっと背中を押してくれるのが開運日の存在だと捉えるのがいいかもしれませんね。


参考文献:

サンマーク出版『大吉日大全』藤本宏人著, 2023/10/20初版発行, 445ページ

新日本カレンダー株式会社『「縁起のいい日」カレンダー&手帳 シリーズ』,2024/9

2026年の一粒万倍日カレンダー|大安と重なる日、すると良いことややってはいけないこととは? (参照日2026/12/1)

開運吉日カレンダー (参照日2026/12/1)

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