日本の学校の文化祭とは？定番の出し物や楽しみ方、開催時期まで徹底解説！

日本の学校生活のハイライトのひとつ「文化祭」をご存知ですか？日本のアニメやドラマで話の舞台となることも多い、生徒たちが主役となって作り上げる一大イベントです。しかし、「学園祭とどう違うの？」「どんな出し物があるの？」と疑問に思う方もいるかもしれません。

この記事では、文化祭がいつ、どのように開催され、どんな楽しい「出し物」があるのかを徹底解説！定番の模擬店やステージパフォーマンスから、最近人気のユニークな企画、そして文化祭当日の楽しみ方、一般の人が参加できるのかどうかまで、文化祭のすべてをご紹介します。日本の学生文化を体験したい方は必見です！

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文化祭とは？学園祭との違いは？

文化祭とは、中学校や高校で行われる学校行事です。生徒が主体となって、さまざまな文化活動を校内外の人に発表する場となっています。演劇や音楽、アート展示、模擬店などが行われ、学校内だけでなく校外の人々が参加する場合もあり、大変賑わうイベントです。

文化祭の主な役割は、学校の個性や特色を発信し、地域や保護者と学校とのつながりを強化することとされています。また、文化祭の出し物の企画から準備、運営を生徒が主体となって進めることで、普段の授業では得られない体験や学びを得ることも大切な目的のひとつです。

また、文化祭は文化系の部活動（文化部）が日ごろの活動の成果を披露する場という役割もあります。体育系の部活動では競技大会が成果を発揮する機会となっていますが、文化部には大会のように成果を競うような場がないことも。文化部にとっては競技大会に代わる成果発揮の場として、文化祭があるのです。

さらに、農業や工業など実業系高校では専門で学んでいることを披露することもあります。実業系高校では、文化祭で専門性のある学びの成果を地域の人にアピールすることで、実習先や就職先などに繋がるという流れもあるようです。そのため、「地域との交流」も文化祭の大きな役割のひとつといえそうですね。

文化祭は、日本の戦後の学生運動から広まったといわれています。学校のコミュニティの活性化、学生たちのクリエイティビティや表現力を引き出すイベントとして形を変え、今のような学校行事として定着しています。

文化祭と似たものに「学園祭」もあります。明確な定義はありませんが、中学校や高校では文化祭、大学では文化祭にあたるイベントを学園祭と呼ぶのが一般的です。

いつ開催される？文化祭の時期と季節感

文化祭が行われる時期は、一般的には9～11月です。夏休みが明けて、少し涼しくなってきたような秋に行われることが多いです。ただ、地域や学校によって行われる時期は異なります。例えば、北海道の学校では6月頃に行われることが多いよう。また、全国的に進学校では、冬の受験期にむけて秋には勉学に集中するため、文化祭は夏休み前の時期に行われることもあるようです。

開催される日程も学校によって異なり、1日だけだったり、2日間の開催だったりとさまざまです。

文化祭の出し物とは

文化祭では、各クラス単位や部活動などで「出し物」を用意します。出し物とは、食べ物の模擬店や、お化け屋敷や迷路などの体験・参加型の出し物、美術作品の展示や、ステージでの演奏披露など多岐にわたります。

クラス企画

クラス企画では、各クラスで出し物の内容を決め、準備、運営をします。模擬店や体験・参加型の出し物などが定番かもしれません。クラス全員でお揃いの「クラスTシャツ」を作って、準備段階から身につけることで団結意識を高めることもあります。

部活動企画

部活動企画の出し物では、文化部はステージでパフォーマンスを披露したり、芸術系の部活動なら展示を行ったりと、日ごろの活動の成果を発表します。文化部だけでなく運動部でも、競技内容に関わらず部員で模擬店を出店することもあります。

有志団体

有志で集まってグループを作り、出し物を企画することもあります。出し物の内容は様々。有志で出し物を企画できるかどうかは学校によりますが、自由に企画できる場合は、クラスでの企画との掛け持ちになる生徒もいるかもしれませんね。

定番の出し物＆人気企画11選

文化祭で定番＆人気の企画をご紹介します。

模擬店では、たこ焼きや焼きそば、クレープなどの販売が定番です。屋外でテントを設置して屋台のように催されるのが主流です。飲食の提供なら、コンセプトカフェも人気。メイドカフェや執事カフェなど、テーマに合わせて扮装した生徒が店員となって接客するカフェです。コンセプトに合わせて教室を装飾することもあります。

参加・体験型の出し物といえば、お化け屋敷、迷路、脱出ゲームなどが人気。教室を飾りつけして行います。

展示企画では、美術部や写真部などの作品展示があります。同じ学校の生徒でも所属していない部活動の活動を見る機会はあまりないので、楽しく観賞できるでしょう。

ステージパフォーマンスは、ダンス部や軽音楽部、吹奏楽部、演劇部などが行います。屋外や体育館に特設ステージが設けられ、タイムスケジュールに沿って次々にパフォーマンスを披露します。

このほか、最近ではSNS映えスポットの設置や、ARスタンプラリーの開催など、新しい出し物も登場。SNS映えスポットは、簡単なものだと黒板に絵を描いた黒板アート、手が込んだものだと布や風船などで海の中を表現したスポットや、段ボールなどを活用して作ったプリクラ機風のスポットなどさまざまです。ARスタンプラリーは、各出し物の会場で展示物にスマホをかざすと、アプリ内でスキャンが開始され、絵柄などが展示物の上に表示されるという仕組みです。スタンプラリーという名称のとおり、各出し物の周遊を促すもので、生徒会の企画で行われたりするようです。

文化祭グルメ！模擬店で楽しむおいしい食べ物

文化祭の模擬店についてもう少し詳しく解説しますね。

模擬店で食べられるのは、お祭りの屋台さながらのメニュー。主食系グルメなら、焼きそばやたこ焼き、フランクフルト、焼き鳥、から揚げ、チーズハットグなどがあります。食べ歩きにぴったりな食べ物なら、フライドポテト、チュロス、クレープ、チョコバナナ、フルーツ飴、ベビーカステラ、ポップコーンなど。そのほか、ジュースやかき氷、アイスなども定番です。最近では、タピオカ入りドリンクやダルゴナコーヒーなどトレンド感のある飲み物も人気のようですよ。

模擬店の運営は、販売利益を出すことを第一の目標としているわけではありませんが、利益が得られた場合はクラスでの「お疲れさま会」での食費に使うことも。模擬店の運営は、「職業体験学習」の一環でもあります。利益を生むために資金をどのように配分するかを考えることも必要な学習ですし、企画から準備、運営までクラスで一致団結して進めていくことも学校行事として大切なことです。模擬店の運営は、生徒たちが普段の授業ではなかなか学ぶことのできないことを吸収する貴重な機会なんですね。

また、飲食物の販売をするとなると、気になるのが衛生上の問題。日本の食品衛生法では、前もって主催者が所轄の保健所に模擬店の開催の届け出を提出したうえで、食品の取り扱いに関する指導を受けることになっています。また、模擬店内での調理は簡易的なものに限るほか、取り扱える食品についても具体的に決められています。模擬店を企画する場合には、安全に食品が提供できるよう、気を付けなければいけない点が色々とあるんですね。

文化祭当日の楽しみ方と見どころ

文化祭当日は、ステージパフォーマンスなどの催し物のタイムスケジュールや、色々な出し物の内容を確認し、楽しく回りましょう！

ステージのタイムスケジュールやフロアマップは、パンフレットにまとめられていることが多いです。パンフレットは当日に受付で配布されているほか、学校のウェブサイトで事前に閲覧できるようになっています。パンフレットには、禁止事項や注意点なども書いてあるのでしっかり確認してくださいね。

一般の人も見に行ける？参加方法とマナー

高校の文化祭は、一般公開と非公開の方針が学校によって異なります。開催校以外の人も見に行ける学校もあれば、関係者以外は立ち入りできない学校もあります。一方で、大学の学園祭はほとんどの大学で一般公開がされています。

一般公開があるとしても、「学校関係者から招待された場合のみ参加できる」など、校外からの参加者に対しては色々と制限がある場合も。必ず受付をしたうえで校内に入る必要があったり、服装や写真撮影に関する注意事項があったりします。特に中学校や高校の文化祭に校外から参加する場合は、一般公開の有無や受付方法、注意事項などを事前にしっかり確認しておきましょう。

また、国際交流活動の一環で海外からの留学生の観覧を受け入れていたり、受験生への動機づけとして中学生や高校生を受け入れていたりもするようです。

文化祭が描かれるアニメ＆ドラマから見る日本の文化祭

日本のアニメやドラマでは、文化祭の様子が描かれることは多いですよね。例えば、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』や、『けいおん！』、『氷菓』、『ラブライブ！』などでは、登場するキャラクターが文化祭を楽しむ様子がリアルに感じられて面白いですよね。アニメで描かれるのは、模擬店やステージパフォーマンス、ミスコンなどが印象的です。

アニメでの文化祭は、一般公開への規制がリアルよりは厳しくなかったり、少々ドラマチックに描かれたりする部分はあるかもしれませんが…学生たちが抱く感情や人間模様はリアルに近いものがあるかもしれませんね。

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文化祭は日本の学生文化の縮図

文化祭は、学生にとっては学校生活で印象深い思い出となるもの。戦後から形を変えながら行われてきた文化祭は、今後も新しい若者文化を取り入れて形を変化させながら続いていくでしょう。日本の若者文化や若者のパワーを感じたかったら、文化祭に足を運んでみてはいかがでしょうか。

参考文献：

（以上全て、参照日2025/6/11）