【日本のグルメ】地方B級グルメめぐり「滋賀」編

滋賀県

関西地方の「滋賀県」は、琵琶湖の豊富な水資源に恵まれ水稲栽培が盛ん、湖魚などの食材も豊富なエリアで、湖魚を使ったおいしい発酵食品もあります。今回は、ユニークなご当地グルメをご紹介します。

「B級グルメ」とは?

その土地を代表する伝統的なご当地料理とは異なり、B級グルメでは、観光客の目をひくような和食ならではの調理方法や華やかで季節感のある盛り付けは行われません。地元の食材で調理し、地元の人々に長く親しまれているソウルフードのことを言います。

滋賀に美味しいものがある理由

滋賀の面積の約6分の1 は、日本最大の淡水湖「琵琶湖」が占めています。

滋賀は、琵琶湖を中心に、湖東、湖西、湖南と湖北という4つのエリアに分かれています。
県中央に位置する琵琶湖は面積が広いだけでなく、県産の農水産品や人々の日常生活にも密接に関わっており、滋賀県民にとって、琵琶湖の水資源は生活用水であり、貴重な農業用水でもあります。

琵琶湖辺の水田開発は弥生時代(紀元前3世紀~3世紀中期)まで遡り、収穫した米で作られた米麹は味噌造り、日本酒造りにも使われ、滋賀県ならではの「発酵食文化」を発展させました。

2022年現在、滋賀の耕地における水田率は 92%と高く、富山県に次いで2番目の割合となっています。また、水資源が豊富な琵琶湖には多種多様な湖魚が生息しており、中には琵琶湖固有種が約10数種類を占めています。これらの魚類もまた、滋賀特有の食文化を育んでいます。

滋賀のB級グルメ

ふなずし

ふなずしは、滋賀の郷土料理であり、湖魚料理・発酵食文化の代表でもあります。これは、春先に漁獲されたニゴロブナ(琵琶湖固有種)を塩漬けにし、夏ころにご飯に漬け込んで発酵させたものです。漬け込んだふなずしは、お正月のころには食べごろを迎え、発酵食独特の酸味と匂いが人々の食欲をそそります。特にメスはたくさんの卵があるため、お正月などめでたい席で子孫繫栄を願う縁起物としても親しまれています。

ちなみに、ふなずしは現存する最古の寿司ともいわれています。また、滋賀では古くから風邪をひく時、薬のかわりに乳酸菌とビタミンが豊富に含まれたふなずしを食べる風習もあります!また、近年ではこのような伝統料理を広めようと、「ふなずし入りハンバーグ」や「ふなずしサンド」といった、ふなずしをアレンジしたB級グルメも次々と誕生。

伊吹そば


滋賀米原市にある伊吹山は、1,300年ほど前から蕎麦の栽培を始めたことから「日本蕎麦の発祥地」といわれています。当時、山岳信仰の拠点だった伊吹山にあった数十軒のお寺が、大勢の修行僧の食事を提供するため栽培をはじめたのがきっかけだという。

良質な水、火山性の土壌に昼夜の寒暖差。そば栽培に最適な条件を備えている環境に生まれた伊吹そばは、小粒で香りと甘みが強いのが特徴です。一時は生産がほとんど途絶えていたものの、地元生産者の努力により「伊吹そば生産組合」なども設立され、再び復活を果たしました。とはいえ、伊吹そばの栽培量はまだまだ限られているので、米原市内で見かけたら食べておくことをおすすめします。食べる際は、伊吹大根のおろしと一緒にいただきましょう。香り高い風味を持つそばとビリっと辛い大根おろしは相性抜群です。ちなみに、長浜市には伊吹そばの実を混ぜて作った、「伊吹そばソフトクリーム」という変わり種のものも。そば味のソフトクリームのお味、気になりませんか?

赤こんにゃく(赤こんにかくれんぼ など)

(公社)びわこビジターズビューロー© Biwako Visitors Bureau

華やかなものを好んでいた織田信長が赤く染めさせたなど、由来に様々な説がある真っ赤なこんにゃく。

元々は滋賀近江八幡地区にしか流通していないものでしたが、その後全県に広まり、今では滋賀の名物グルメとなっています。ちなみに、赤色の原料は「三二酸化鉄(さんにさんかてつ)」という食品添加物で、煮込んでも色が落ちることはないそう。色は赤でも、味は普通のこんにゃくと同じですよ!

煮込んでも、炒めても、色が落ちない赤こんにゃくはお料理を鮮やかに彩りたい時も大活躍。焼きそば、おでんはもちろん、冠婚葬祭などに欠かせない赤こんにゃく煮もその1つです。

また、アレンジが効く赤こんにゃくは創作料理やB級グルメを作る時にも重宝されます。

「赤こんにかくれんぼ」はその代表格。赤こんにゃくに切り込みを入れ、その中にきくらげ、鶏ミンチを詰めて蒸し煮にします。最後にゆでた小松菜をそなえれば完成です!

丁字麩料理(近江牛メンチカツ など)

(公社)びわこビジターズビューロー© Biwako Visitors Bureau

一般的な円形や花型の麩とは違い、近江八幡地区発祥の「丁字麩(ちょうじふ)」は小さな箱のような、厚みのある四角い形の見た目が印象的です。独特な見た目の由来は、日本各地を歩き回る旅商人が、持ち運びしやすいようこの形を考案したため、といわれています。6面全体が焼かれている丁字麩は、煮崩れすることなくうま味たっぷりの出汁を吸うので、滋賀のご当地鍋料理や吸い物にもよく使われます。

植物性タンパク質が豊富な丁字麩は、揚げることによって食べごたえが増します。一方、パン粉の代わりに砕いた丁字麩を料理に入れて食感に変化を加える手も。近江牛メンチカツやすき焼きなど、様々なアレンジが楽しめますよ。

ひこね丼

「ひこね丼」とは、2011年に彦根市が市制施行75周年記念事業の一環として、行った「ひこね丼」選手権の入賞10作品のこと。地元の人々から料理レシピを募集し、その中から味も食材も違う10種類のどんぶりが選ばれ、「ひこね丼」として公式に認定されました。

「ひこね丼」と名乗るには、近江米と地元の食材を使わなければなりませんが、具材はレシピによってそれぞれ違います。よく使われる具材は、人気のブランド和牛・近江牛や、前述した赤こんにゃく、丁字麩など。彦根市に遊びにいく機会があれば、ぜひ彦根市内の飲食店に立ち寄って、ひこね丼を全制覇してみては?「ひこね丼」と書かれた幟が目印です!

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