日本の電車は、世界屈指の正確さと利便性を誇り、旅行者にとって欠かせない移動手段です。しかし、その快適な移動を支えているのが、乗客一人ひとりが守る「マナー」の存在。国が違えばマナーも変わり、たとえば車内での飲食行為が罰則の対象になる国もあります。
今回は「知らなかった」では済まされない、日本での重要な13のマナーを厳選してご紹介します。
駅周辺でのマナー
宿泊したホテルから駅に向かう途中では次のことに気を付けよう。
1. 電車の線路の周辺で遊ばない
線路内への立ち入りや、物を置く行為は絶対にやめてください。
駅へ向かう際、もしかすると、道路に接した線路を目にすることがあるかもしれません。しかし、線路内に立ち入ったり、無意識に石や物を置いたりする行為は、列車脱線などの大事故につながる極めて危険な行為。これは、乗客の皆様の安全を脅かすだけでなく、重大な犯罪行為にもなります。誰もいないから…では済まされません。駅や線路周辺は防犯カメラ(CCTV)で常に監視されていますよ!
駅で電車に乗る時のマナー
駅で電車に乗る時はどんなことに気を付ければいいのでしょうか。
2. 歩行者は左側を歩く
駅構内では、立ち止まらず、スムーズな移動を心がけましょう。
また、ホームへ続く階段やエスカレーターを利用することもありますが、広々とした階段であっても、立ち止まったり、歩行ルートを塞いだりすると、後続の人の流れを妨げてしまいます。駅の通路や階段では、歩行者は原則として左側に寄って歩き、スムーズな流れを作るのが日本の慣習です(※地域や状況によって異なります)。
3. 黄色い線で並んで待つ
電車が来るのを待っている間、黄色い線の内側で並んで待ちましょう。 前の人が待っている場合は、前や横に立つのではなく、後ろに並んでください。
4.電車から降りる人が優先
電車が止まってドアが開いたらまずは降りる人が先。乗客が完全に電車を降りてから、並んだ順番を守りながら電車に乗ります。
5. ホームで走らない
「電車に間に合わない!」そう思ってもホームで走ることは絶対やめましょう。電車はお年寄りや小さな子ども、妊婦、体の不自由な人など様々な人がいます。事故が起きてからでは遅いのです。慌てなくても次の電車はすぐに来ますよ。
車内でのマナー
走行中の電車のなかではどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
6. 一人以上のスペースを取らない
電車は公共交通機関です。 他の人も座れるよう、バッグなどの手荷物を椅子に置くのは控えましょう。 荷物が多い時は、他の乗客にも十分気配りをします。頭上にある棚を使用するのもいいでしょう。
7. 大きな声で話さない
車内での会話や音漏れには注意しましょう。電車は多くの人にとって毎日の通勤・通学に欠かせない移動手段であり、乗客の中には疲れて休息を求めている人も多くいます。そのため、車内の静けさを保つことは、最も重要なエチケットの一つとされています。
- 通話は極力避ける: 緊急の場合を除き、携帯電話での通話は控えましょう。どうしても話す必要がある場合は、声のボリュームを最小限に抑えて短く済ませます。
- 会話は小さく: 会話は周囲に迷惑がかからないよう、小さな声で行ってください。
- 音漏れ厳禁: 音楽や動画を視聴する際は、必ずイヤホンやヘッドホンを装着します。特に混雑時には、音量が周囲に漏れていないかを常に確認してください。
8. 優先席には座らない
日本の列車には、車両の一部に優先席が設けられています。これは一般の座席とは異なる色やマークで区別されており、高齢の方、障がいのある方、妊婦の方、乳幼児連れの方などが優先的に利用するための席です。また、時間帯によっては女性と子供専用の車両(女性専用車)が設定されている路線も。電車に乗車するときは表示をよく確認しておくといいでしょう。
9. 飲食を控える
電車などの公共交通機関のなかでは原則飲食は控えましょう。飲み物など、どうしても飲む必要があるときはこぼさないように注意します。ただし、新幹線やグリーンカー車両や長距離電車を利用する場合は、飲食は許可されています。
10. ゴミを捨てない
電車の中で、使用済みのティッシュ、ペットボトル、新聞、その他の種類のゴミを捨てたり、放置してはいけません。 ホームにゴミ箱がある場合は表示通りに捨て、ない場合は持ち帰りましょう。
11. 化粧はしない
走行中の電車内で化粧をすることは、マナー違反と見なされることが多い行動です。主な理由としては、化粧品が振動でこぼれたり、飛び散ったりして、他の乗客の衣服や座席を汚してしまう可能性があるためです。また、多くの人が、公共の場で化粧をする行為自体に不快感やいらだちを感じることがあります。駅のトイレにある化粧スペースなどを利用しましょう。
12. 喫煙禁止
車内は禁煙です。新幹線の一部の喫煙所を除き、電車内での喫煙はご遠慮ください。
13. 酔った行動は控える
お酒を飲んだ状態で電車を利用する際は、特にマナーに配慮します。たとえ酔っていても、大声で騒いだり、千鳥足でふらついたり、座席や床で寝込んでしまったりなど、他の乗客にとって迷惑となる行為は厳禁です。さらに、車内で吐いてしまうといった行為は、車両を汚損するだけでなく、他の乗客に多大な不快感を与えます。
いかがでしたか?電車は公共交通機関です。少し意識するだけで、あなたの旅も、そして周りの人々の日常も、より快適で心地よいものになります。ぜひ、今回ご紹介したマナーを参考に、日本の電車での移動を楽しんでください。
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