『秒速5センチメートル』実写映画公開へ!名作『君の名は。』『天気の子』ほか新海誠の全映画まとめ

「君の名は。」「天気の子」などで知られるアニメ映画監督・新海誠。緻密な映像美と心に響くストーリーで多くのファンを魅了してきました。2025年には『秒速5センチメートル』の実写映画も公開予定で、今再び注目を集めています。本記事では、新海監督代表作から隠れた作まで、魅力や聖地情報をご紹介します。

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新海誠は誰?作品の魅力と共通テーマ

新海誠のプロフィールと代表作 

新海誠(しんかい まこと)は、日本のアニメーション監督・作家。中央大学文学部を卒業した後、ゲーム会社の日本ファルコムに入社し、ゲームのオープニング映像などの制作を担当していました。

2002年、個人で制作した短編アニメーション『ほしのこえ』が高く評価され、本格的に映像作家としての活動を開始。その後、『雲のむこう、約束の場所』(2004)、『秒速5センチメートル』(2007)などを発表し、徐々に知名度を広げていきました。

特に2016年の『君の名は。』は、国内外で社会現象となるほどの大ヒットを記録し、一躍世界的な監督としての地位を確立。その後も『天気の子』(2019)、『すずめの戸締まり』(2022)など、話題作を次々と発表しています。

新海誠作品の魅力とは?

新海誠の作品が多くの人を惹きつける理由は、その独自の映像表現と心に残る物語にあります。

映像美と光の表現:感情を描く風景 

突き抜けるような青空、満天の星空、雨粒がきらめく風景。新海監督の作品では、風景そのものが感情を語ります。キャラクターの心理はセリフよりも、空や雲の変化、光の揺らぎ、モノローグ、そして流れ続ける音楽によって繊細に表現されます。

光に対するこだわりが強く、撮影・コンポジットまで自ら監督し、被写界深度やエフェクト処理、色彩調整を駆使して“実写以上に美しい風景”を描き出します。

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実在の場所をモデルに

新海誠の作品では、日本各地の風景がリアルに描写されます。『君の名は。』の大ヒット以降、アニメの舞台を実際に訪れる「聖地巡礼」が広く知られるようになりました。東京や岐阜、宮崎など、実在する建物や看板、山や湖を背景に取り入れることで、現実とつながる物語世界を創り出しています。

「出会い」「距離」「喪失」、そして「繋がり」物語

新海誠の作品では、人と人との「出会い」や「距離」がよく描かれます。登場人物たちは、物理的な距離、時間の隔たり、心のすれ違いなど、さまざまな形で引き離され、そこに「喪失」の感情が生まれます。

しかし、新海作品が描くのは悲しみだけではありません。そのような距離や喪失を越えようとする人々の「繋がり」や、自分の手で運命を変えようとする意志が、強く描かれます。近年の作品では、災害を背景にしながらも、それでも世界を肯定し、生きる意味を見出すような希望が提示されることが多いです。

主題歌と音楽の力

物語と一体となる音楽も、新海作品の大きな魅力のひとつ。RADWIMPSとのコラボレーションをはじめ、主題歌や劇伴がキャラクターの感情や場面の空気を増幅させています。音楽と映像、モノローグが融合するシーンは、新海作品ならではの“音と映像の詩”といえるでしょう。

『君の名は。』『天気の子』など世界を魅了した大ヒット作品

君の名は。(2016年)

あらすじ 

東京に暮らす男子高校生・瀧(たき)と、岐阜の山奥の町に住む女子高校生・三葉(みつは)。ある日突然、互いの体が入れ替わるという不思議な現象が起きました。

次第に惹かれ合う二人でしたが、ある日を境に入れ替わりは途絶え、瀧は三葉を探す旅に出ます。しかし、そこには予想もしなかった“時”の隔たりがありました。

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声優・キャスト情報

立花 瀧(たちばな たき):神木隆之介

宮水 三葉(みやみず みつは):上白石萌音

奥寺 ミキ(おくでら ミキ):長澤まさみ

宮水 一葉(みやみず ひとは):市原悦子

勅使河原 克彦(てしがわら かつひこ):成田凌

名取 早耶香(なとり さやか):悠木碧

なぜ『君の名は。』は海外で評価されたのか?

『君の名は。』は世界的大ヒットを記録し、多くの国と地域で劇場公開されました。

評価された理由のひとつは、映像美と音楽の融合による圧倒的な没入感。美しく描かれた風景、日本文化の要素、RADWIMPSによる感情的な楽曲が、言語や文化の壁を越えて人々の心をつかみました。

単なる入れ替わり物語に留まらず、予想外の展開や時間軸のズレといった複雑な要素が加わることで、観客は物語に深く引き込まれました。ミステリー要素と感動的なロマンスが絡み合い、一度見ただけでは気づかない発見があることも、リピーターを生む要因となりました。

聖地巡礼:モデルとなった場所はどこ? 

諏訪湖 君の名は聖地
諏訪湖の立石公園からの眺め 

須賀神社の階段(東京都新宿区須賀町5)

ラストシーンの印象的な舞台となった階段と言われています。都内の定番“聖地”として人気です。

飛騨古川駅(岐阜県飛騨市古川町金森町8)

瀧が三葉を探して訪れる駅。駅舎や周辺の街並みがそのまま描かれています。

諏訪湖(長野県諏訪市諏訪湖畔)

作中の重要な舞台となる糸守湖は、長野県の諏訪湖がモデルではないかと言われています。

天気の子(2019年)

あらすじ 

家出して東京へやってきた高校生・帆高(ほだか)は、不思議な力を持つ少女・陽菜(ひな)と出会います。陽菜は「100%の晴れ女」で、祈るだけで空を晴れにできる力を持っていました。二人はその力を使って代行サービスを始めますが、やがてその力には大きな代償があることを知ります。

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声優・キャスト情報

森嶋帆高(もりしま ほだか):醍醐虎汰朗

天野陽菜(あまの ひな):森七菜

須賀圭介(すが けいすけ):小栗旬

須賀夏美(すが なつみ):本田翼

立花冨美(たちばな ふみ):倍賞千恵子

『君の名は。』と『天気の子』のつながりは?

物語の中盤には、『君の名は。』の主人公・立花瀧と宮水三葉が登場しますが、その世界では雨が降り続いていないため、『天気の子』の世界とは微妙に異なるようですね。両作品は完全に同じ世界線ではなく、パラレルワールドのような関係にあると考えられます。

聖地巡礼:モデルとなった場所はどこ? 

田端駅 天気の子聖地
田畑駅周辺

代々木会館(東京都渋谷区代々木1-35-1)

陽菜が天気の巫女の力を得たビルの景観が似ているためファンの間ではモデル地とされています。残念ですが、老朽化のため解体され、現在はその姿を見ることはできません。

朝日稲荷神社(東京都中央区銀座3-8-12大広朝日ビル)

陽菜が力を得る重要なシーンに登場する神社とよく似ているので、モデルと考える人も多い場所。

田端駅南口(東京都北区東田端1-17-1)

帆高が陽菜の家へ向かうシーンで登場する坂道のモデルと思われる場所。

すずめの戸締まり(2022年)

あらすじ 

九州・宮崎県で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、ある日「扉を探している」という青年・草太と出会います。彼を追って山中の廃墟にたどり着いた鈴芽は、そこで古びた扉を見つけます。

全国各地で次々と開こうとする扉を閉めるため、鈴芽は草太とともに日本中を巡る旅に出ます。

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声優・キャスト情報

岩戸 鈴芽(いわと すずめ):原菜乃華

宗像 草太(むなかた そうた):松村北斗

岩戸 環(いわと たまき):深津絵里

岡部 稔(おかべ みのる):染谷将太

二ノ宮 ルミ(にのみや ルミ):伊藤沙莉

海部 千果(あまべ ちか):花瀬琴音

『すずめの戸締まり』はなぜ宮崎から始まる?

鈴芽が日本各地を旅する物語であることから、新海監督がスタート地点は日本の西の端にしたいと考えたそうです。いくつかの候補の中から宮崎県を選んだ理由は、宮崎が日本神話のふるさとだからです。

主人公・岩戸鈴芽の名前にある「岩戸」は、天岩戸伝説にちなんでおり、神話とゆかりの深い宮崎は、物語のはじまりの場所としてふさわしいと感じたそうです。

聖地巡礼:モデルとなった場所はどこ? 

聖橋 新海誠 すずめの戸締まり聖地
聖橋からみる風景 

油津港(宮崎県日南市油津2-7)

鈴芽が草太と出会う通学シーンの背景は、宮崎県にある油津港がモデルだと言われています。

旧豊後森機関庫(大分県玖珠郡玖珠町帆足242-7)

鈴芽が最初に「戸締まり」を行う重要なシーンの舞台。ポスターやキービジュアルにも使われている印象的な円形の建物。

御茶ノ水駅周辺(東京都千代田区神田駿河台2-6)

物語の中で何度も登場する東京の舞台のひとつ。特に鈴芽が聖橋の上から飛び出すシーンは印象的です。

秒速5センチメートル(2007年)

あらすじ 

『秒速5センチメートル』は、3つの短編「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」で構成された連作アニメーション。主人公・遠野貴樹(とおの たかき)とその想い人である篠原明里(しのはら あかり)の、すれ違い続ける人生を多角的に描いています。

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声優・キャスト情報

遠野 貴樹(とおの たかき):水橋研二

篠原 明里(しのはら あかり):近藤好美、尾上綾華

澄田 花苗(すみだ かなえ):花村怜美

聖地巡礼:モデルとなった場所はどこ? 

秒速5センチメートル聖地 新海誠
小田急線 参宮橋3号踏切 

小田急線 参宮橋3号踏切(東京都渋谷区代々木5-58)

第1話の冒頭、明里が貴樹と別れるシーンは、この場所がモデルだと言われています。

岩舟駅(栃木県栃木市岩舟町静)

貴樹が明里に会うため、雪の中を列車で向かう場面。ホームや駅舎のたたずまいが作品中でもリアルに再現されています。

種子島(鹿児島県)

第二話「コスモナウト」の舞台だと思われます。花苗が暮らす町、ロケット打ち上げの描写も印象的に登場します。

代々木の踏切(東京都渋谷区代々木1)

ラストシーンで、貴樹と明里がすれ違う場面のモデルとされている踏切。

『秒速5センチメートル』実写映画は2025年10月公開

2025年10月、新海監督の名作『秒速5センチメートル』が実写映画としてスクリーンに帰ってきます。監督は写真家・映像作家としても注目を集める奥山由之。アニメ版の繊細な世界観が、実写でどのように表現されるのか、ファンの間で期待が高まっています。主演・遠野貴樹役は松村北斗 (SixTONES) に決定していますが、篠原明里役のキャストは現時点(2025年7月)では未発表です。

『言の葉の庭』など、代表作以外の注目作もチェック。

新海監督が手がけた初期~中期の作品には、静かな感動と映像美が光る“隠れた名作”が数多く存在します。

言の葉の庭(2013年) 

新宿御苑を舞台に、靴職人を目指す高校生と謎めいた年上の女性の心の交流を描いた物語。雨の描写と万葉集の和歌が印象的で、繊細な心理描写と映像美が高く評価されました。

星を追う子ども(2011年)

亡き人に再会できるという“アガルタ”をめぐる冒険ファンタジー。人との別れや命の尊さに向き合いながら、成長していく物語。

雲のむこう、約束の場所(2004年)

戦後分断された日本を舞台に、再会を誓った少年少女の絆と、夢と記憶が交錯する青春SF。初の長編作品として、新海誠の表現力が広がった1本です。

ほしのこえ(2002年)

宇宙と地球に引き裂かれた少年少女のメールのやり取りを描いた短編SFアニメ。ほぼすべてを新海監督が個人で制作した初の劇場公開の作品です。

新海誠の作品は、美しい風景とともに、誰もが抱える心のすれ違いや想いを丁寧に描いてきました。大ヒット作から隠れた作品まで、それぞれに異なる魅力とメッセージが込められています。どの作品も、ふとした瞬間に誰かの記憶や感情にそっと触れてくるような、そんな力を持っています。まだ観たことのない作品があれば、ぜひこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。

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<参考文献> 
・新海誠作品ポータルサイト https://www.shinkaiworks.com/
・映画『君の名は。』公式サイト https://kiminona.com/
・映画『天気の子』公式サイト https://www.tenkinoko.com/
・映画『すずめの戸締まり』公式サイト https://suzume-tojimari-movie.jp/
映画「すずめの戸締まり」 新海誠監督インタビュー(未公開エピソード) UMKテレビ宮崎 https://www.umk.co.jp/udoki/shinkai.html
・映画『秒速5センチメートル』公式サイト https://www.cwfilms.jp/5cm/
・劇場用実写映画『秒速5センチメートル』 https://5cm-movie.jp/
新海誠を知ればアニメーションの本質がわかる? 集英社新書プラス https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/doi_hikawa/21454

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