『鬼灯の冷徹』で知る日本の地獄とは?黄泉との違いや八大地獄をわかりやすく解説

「日本の地獄にはどんなもの?地獄に堕ちるどうなる?」—そんな疑問を持ったことはありませんか?日本の地獄観は、仏教や神道、そして民間信仰が複雑に絡み合ってできあがった独自の死後の世界。その世界をユーモラスかつ緻密に描いたのが、人気アニメ・漫画作品『鬼灯の冷徹』です。

本記事では、『鬼灯の冷徹』の世界観を通して、八大地獄や八寒地獄といった日本の地獄構造、さらに「黄泉」との違いや実在する「地獄スポット」もご紹介。アニメファンも、地獄の仕組みに興味がある方も、ぜひ最後までご覧ください!

※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。

👉鬼灯の冷徹 (全巻) 電子書籍版 / 江口夏実を購入はこちら【Yahoo! Shopping】 

『鬼灯の冷徹』とは? 地獄を舞台にしたブラックコメディ 

『鬼灯の冷徹』はどんな話?

『鬼灯の冷徹(ほおずきのれいてつ)』は、江口夏実による日本の人気漫画作品で、2011年から2020年まで『モーニング』(講談社)にて連載されました。2014年にアニメ化され、以降もシリーズとして複数のシーズンや特別編が制作されるなど、ファンに愛され続けています。

本作の舞台は、日本の死後の世界「地獄」。閻魔大王第一補佐官・鬼灯(ほおずき)を中心に、地獄で働く住人たちのシュールで風刺的な日常を描いたブラックコメディです。登場キャラクターは、地獄の鬼たちに限らず、海外の悪魔、神話・昔話の登場人物まで多彩で、日本文化を笑いと共に学べるのも魅力の一つです。

👉『鬼灯の冷徹』関連商品を購入はこちら【アニメイト通販】

登場人物 

鬼灯(ほおずき)

本作の主人公で、閻魔大王の第一補佐官。冷静で容赦のない性格ですが、仕事は非常に有能。拷問器具のコレクターで、趣味は金魚草の世話です。

👉【フィギュア】はこと庭 鬼灯の冷徹 「鬼灯&シロ」を予約する【アニメイト通販】 

閻魔大王(えんまだいおう)

地獄の最高責任者で、鬼灯の上司。真面目ですが少し気弱な一面があり、仕事の大半を鬼灯に任せています。温厚で心優しい性格で、部下や亡者に対しても親しみやすい雰囲気を持って接します。

シロ・柿助(かきすけ)・ルリオ

地獄で働く「桃太郎印の動物たち」として登場するのが、犬のシロ、猿の柿助(かきすけ)、キジのルリオ。シロは無邪気で人懐っこく、場を和ませるムードメーカー。柿助は冷静で常識的な性格をしています。ルリオは大きい鳥くらいの印象ながらもとてもエエ声です。

茄子(なすび)・唐瓜(からうり)

茄子と唐瓜は、鬼灯の部下として活躍する獄卒コンビです。茄子はうっかり者で、思ったことすぐに口出ししてしまうタイプ。優れた芸術的才能を持ちですが、生活安定のため獄卒に就職しました。一方、唐瓜は仕事ができるほうですが、お香にベタ惚れで、将来はお香と同じ衆合地獄の獄卒になりたいです。

👉【フィギュア】はこと庭 鬼灯の冷徹 「唐瓜&茄子」を予約する【アニメイト通販】 

『鬼灯の冷徹』で知る日本の地獄とは? 地獄と黄泉の違い?

地獄とは? 

日本地獄

地獄は、悪業(あくごう)を積んだ者が死後に堕ち、苦しみを受ける場所とされています。 亡者は、十王によって生前の罪を裁かれ、その後、獄卒の鬼が実際に刑罰を与えるとされています。十王は、仏教の死後の世界において亡者を裁く十人の王であり、それぞれが異なる役割を担い、地獄での処罰を決定する重要な存在です。

『鬼灯の冷徹』では、仏教の地獄観を基にした詳細な地獄の構造が描かれています。地獄は「八大地獄」と「八寒地獄」に分かれ、数多くの部署が存在します。例えば、「記録課」「烏天狗警察」などの部署が存在し、亡者の管理や監視が行われています。これらの部署は、地獄の秩序を保つための重要な役割を担っています。

地獄と黄泉の違い

黄泉(よみ)は日本神話における死後の世界であり、死者の魂が行く場所とされています。黄泉は、死者が生前の業を引きずりながら滞在する場所であり、地獄とは異なる概念です。地獄が罪に対する罰と反省の場であるのに対し、黄泉は死者の霊的な移行点としての役割が強いとされています。

👉「黄泉」にまつわる日本の神話を読む 

日本にはいくつの地獄がある?八大地獄に堕ちる亡者の罪とは? 

日本地獄

八大地獄(八熱地獄)は、熱さによる苦しみが特徴の地獄です。こちらは八つの地獄があり、それぞれ異なる熱さで罪人を苦しめます。

等活地獄(とうかつじごく)

殺生罪を犯した者が堕ちるとされる地獄。動物を虐待した者が堕ちる「不喜処地獄」では、動物たちが獄卒として勤務しており、地獄特有の生物「針口虫」なども登場します。

黒縄地獄(こくじょうじごく)

殺生罪に加えて、盗みなどの罪を犯した者が堕ちるとされる地獄。

衆合地獄(しゅうごうじごく)

邪淫の罪に関わる者が堕ちるとされる地獄。作品の中で、衆合地獄内には「衆合花街」という歓楽街も存在し、妖狐などが店を営んでいます。

叫喚地獄(きょうかんじごく)

酒に関する問題行動をした者が堕ちるとされる地獄。現代的なアルコール依存症への対策施設的な側面もあり、亡者の扱いに関する改革が行われたこともあります。

大叫喚地獄(だいきょうかんじごく)

嘘をついた者が堕ちるとされる地獄。とくに詐欺や政治的な虚言に関わる人物が多く送られる場所で、非常に規模が大きく騒がしい地獄です。

焦熱地獄(しょうねつじごく)

邪見の罪を犯した者が堕ちるとされる地獄。人を欺いたり、背徳的な行いをしたりした者が対象です。

大焦熱地獄(だいしょうねつじごく)

性的な罪に関係した者が堕ちるとされる地獄。様々な危険な虫や生物が登場し、獄卒も特別な装備を必要とするほど過酷な環境です。

阿鼻地獄(あびじごく)

最下層に位置する地獄で、極めて重い罪を犯した亡者が堕ちます。無間地獄(むけんじごく)とも呼ばれています。 

八寒地獄とは?地獄に寒さで裁かれる場所も?

八寒地獄は、極寒の環境で罪を犯した者が苦しむ地獄です。八つの異なる地獄があり、それぞれが異なる冷たさで苦しみを与えます。名前が示す通り、寒さによる苦痛が主な特徴です。具体的な八寒地獄の名称や詳細は、一般的にあまり詳しく知られていませんが、寒さの度合いに応じて苦しみが増すとされています。

八寒地獄は、以下の8つの階層で構成され、罪の重さに応じて亡者が振り分けられます:

1. 頞部陀(あぶだ)

2. 尼剌部陀(にらぶだ)

3. 頞哳吒(あせった)

4. 臛臛婆(かかば)

5. 虎虎婆(ここば)

6. 嗢鉢羅(うばら)

7. 鉢特摩(はどま)

8. 摩訶鉢特摩(まかはどま) 

海外の”死後の世界”との違いは? 

日本地獄

地獄と聞くと、「Hell(ヘル)」や「Hades(ハーデス)」といったキリスト教やギリシャ神話の死後の世界を思い浮かべる人も多いでしょう。これらの冥界と比べると、日本の地獄はその仕組みや世界観に大きな違いがあります。

西洋の「Hell」は、キリスト教における地獄の概念であり、罪を犯した者が神の裁きにより永遠の苦しみを受ける場所とされています。Hellは炎と苦痛の象徴であり、罪人が神からの救済を受けられない場所と考えられています。

ギリシャ神話に登場する「Hades」の冥界もまた、魂が死後に静かに過ごす場所であり、善人悪人にかかわらず死者は皆ここに行くとされていました。

一方で、日本の地獄、特に『鬼灯の冷徹』に描かれる地獄は、亡者の罪の種類や重さによって配属先が決まる、極めて“組織的”な構造をしています。八大地獄、八寒地獄など階層も細かく分かれており、それぞれに特化した罰と管理体制があります。 

日本全国「地獄」スポットを紹介

大分県|別府地獄めぐり 

大分県 別府地獄めぐり
海地獄 ©公益社団法人ツーリズムおおいた 

温泉地として名高い大分県別府市にある「別府地獄めぐり」は、地獄という名にふさわしい強烈な自然の力を体感できる観光地です。熱湯が吹き出す「海地獄」や真っ赤な「血の池地獄」、間欠泉が見られる「龍巻地獄」など、7ヵ所それぞれに個性的な“地獄”が存在します。単なる温泉観光では味わえない、地球のエネルギーを間近で感じられるスポットです。多くの地獄では温泉卵や蒸しプリンなどのグルメも楽しめ、家族連れにも人気です。

👉【kkdayで購入ならお得】べっぷ地獄めぐり|共通観覧券・前売りチケット|当日利用可能 

別府地獄めぐり

  • 住所:大分県別府市鉄輪
  • アクセス:JR別府駅西口から亀の井バス(2・5・24・41番系統/鉄輪行き)に乗車し約20分、「海地獄前」バス停で下車、徒歩約1分。
  • 入場料金:
    共通観覧券(7ヵ所の地獄を見学可能):大人(高校生以上):2,400円、小人(小・中学生):1,200円
    個別観覧券:大人:500円、小人:250円
  • 営業時間:8:00〜17:00(年中無休)
  • ホームページ:https://www.beppu-jigoku.com/ 

北海道|登別地獄谷 

北海道 登別地獄谷

北海道・登別温泉の源泉地に広がる「登別地獄谷」は、火山活動によって形成された荒涼とした景観が特徴のスポット。白煙を上げる無数の噴気孔や湧き出す熱湯が、まさに “地獄” を思わせる光景を作り出しています。夜間に灯りに照らされた「鬼火の路」が、幻想的な雰囲気が楽しめます。自然の地獄美を体感したい方におすすめです。

👉北海道 | 札幌発!北海道登別地獄谷&昭和新山&洞爺湖&支笏湖日帰りツアー(1グループ1名様!毎日出発!)【kkday】

登別地獄谷

  • 住所:北海道登別市登別温泉町無番地
  • アクセス:JR登別駅からバスで約15分
  • 入場料金:無料
  • 営業時間:通年

千葉県|地獄のぞき 

千葉県 地獄のぞき
©(公社)千葉県観光物産協会 

千葉県の鋸山にある「地獄のぞき」は、断崖絶壁から突き出た岩の上に設置された展望台。足元は切り立った崖、眼下には絶景の東京湾が広がり、高所が苦手な人には本当に「地獄」を思わせるスリル満点のスポットです。この展望台がある日本寺には、日本一の石仏「薬師瑠璃光如来」、自然と仏教文化を同時に感じられる魅力があります。ちょっとした勇気と冒険心で訪れてみたい“地獄”です。

地獄のぞき

  • 住所:千葉県安房郡鋸南町鋸山
  • アクセス:JR内房線浜金谷駅から徒歩約8分で鋸山ロープウェー山麓駅、ロープウェーで山頂まで約4分
  • 入場料金:
    鋸山ロープウェー:大人(中学生以上):往復1,200円、片道650円; 小人(小学生):往復600円、片道320円
    日本寺拝観料:大人:700円、小人(4歳〜12歳):400円
  • 営業時間:
    鋸山ロープウェー:2月16日〜11月15日:9:00〜17:00, 11月16日〜2月15日:9:00〜16:00
    日本寺:9:00〜16:00(最終入場15:00)
  • ホームページ:
    鋸山ロープウェー:https://www.mt-nokogiri.co.jp/pc/p010000.php
    日本寺:http://www.nihonji.jp/ 

🚅新幹線の予約はNAVITIME Travelで!👉こちらから

目次

Recommend