2026年のアジア競技大会が愛知・名古屋で開催され、日本での開催は32年ぶり。大会期間中は、競技会場だけでなく愛知・名古屋の街にも大きな熱気が広がっています。
今回は、JTB(FUN! JAPANを運営する日本の大手旅行会社)所属の松山恭助選手が出場するフェンシング競技をはじめ、女子バスケットボール観戦や公式セレブレーション・ファンゾーン「ONE ASIA WORLD」まで、1日を通して大会の魅力を体感しました。
筆者が訪れたのは9月22日。朝は愛知国際展示場(Aichi Sky Expo)で行われたフェンシング競技を応援し、午後は愛知国際アリーナで女子バスケットボールを観戦。さらに夕方には再びフェンシング会場へ。その合間には、久屋大通公園で開催されている「ONE ASIA WORLD」にも立ち寄り、大会ムードを満喫しました。
競技ごとに異なる熱戦や歓声、そしてアジア各国・地域から集まった人々の交流など、アジア大会ならではの魅力をたっぷり体感。今回は、さまざまな会場を巡りながら1日を通して体感したアジア大会の熱気と興奮をレポートします。
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フェンシング:朝は予選を観戦。世界レベルの駆け引きを間近で体感
この日のスタートは、愛知国際展示場 (Aichi Sky Expo) で行われたフェンシング男子フルーレ個人競技の観戦です。会場最寄りの中部国際空港駅に到着すると、すでに多くの来場者が会場へ向かって歩いていました。駅から会場へ続く人の流れに、大会の注目度の高さが感じられます。
会場に入ると、競技開始前の選手たちがウォーミングアップの真っ最中。観客席と競技エリアの距離は想像以上に近く、トップアスリートたちの表情や動きを間近に見ることができます。
この日の注目は、日本代表として活躍するJTB所属の松山恭助選手。試合前にはリラックスした表情で、同じくフェンシング選手でもある奥様や関係者と会話を交わしながらも、試合への集中力を高めている様子が印象的でした。客席にはJTB社員による応援団の姿も。オリジナルタオルや手作りの横断幕、応援ボードを掲げ、松山選手へ熱いエールを送ります。
いよいよ予選がスタート。試合が始まると、会場はフェンシングならではの独特な空気に包まれます。選手同士が向き合う瞬間は驚くほど静かで、観客も一瞬の駆け引きに集中。ポイントが決まるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こり、再び静寂が訪れます。その緊張感と高揚感の繰り返しが、競技の魅力を一層引き立てていました。
松山選手は素早いフットワークと冷静な判断力を発揮し、予選プールを4勝1敗で突破。得点後も大きく感情を表すことなく次の一本へと意識を向ける姿からは、トップアスリートの強さが感じられました。予選通過後の決勝トーナメントでも安定した戦いを見せ、夕方に行われる準決勝進出が決定。勝利が決まった瞬間、客席からは大きな拍手と歓声が沸き起こり、会場全体が喜びに包まれました。
松山選手の力強い戦いぶりと、観客席から送られる熱い声援に触れ、フェンシング会場ならではの緊張感と高揚感をたっぷり味わいました。トップレベルの試合を間近で観戦できるのも、アジア競技大会ならではの魅力です。夕方に行われる松山選手の準決勝での活躍を楽しみに、次なる目的地である女子バスケットボール会場へ向かいました。
バスケットボール:午後は愛知国際アリーナへ。日本子バスケ、フィリピン戦を観戦
女子バスケットボールの試合会場・愛知国際アリーナに到着すると、多くの観客で会場は大賑わい。試合開始前から熱気に包まれていました。
この日観戦したのは、女子バスケットボールの日本代表対フィリピン代表のグループフェーズ最終戦です。アリーナへ足を踏み入れると、朝に訪れたフェンシング会場とはまったく異なる雰囲気が広がっていました。フェンシングが一瞬の駆け引きに息をのむ競技だとすれば、バスケットボールは観客と選手が一体となって盛り上がる熱狂のスポーツ。試合開始前からワクワク感が高まります。
入場時には応援用のバルーンスティックが無料で配布され、観客はたたいて鳴らしながら日本代表を後押し。スタンドには「JAPAN」のタオルや日本代表ユニフォームを身に着けたファンの姿も数多く見られました。
試合が始まると、その熱気はさらに高まります。日本代表が得点を決めるたびに大歓声が沸き起こり、まるでライブ会場のような盛り上がりに。守備の場面では「ディフェンス!」という大きなコールが会場中に響き渡り、観客も試合の一部となって選手たちを後押ししていました。
試合は序盤から日本代表が主導権を握り、フィリピン代表を相手に快勝。日本代表への大声援はもちろん、フィリピン代表にも熱心な応援団が駆けつけており、それぞれの国や地域を応援する声がアリーナに響きます。同じアジア大会でも競技によってまったく異なる魅力があることを実感させてくれました。
競技チケットがなくても楽しめる!久屋大通公園の「ONE ASIA WORLD」へ
競技観戦の合間に訪れたのが、久屋大通公園で開催されていた「ONE ASIA WORLD」です。ONE ASIA WORLDは、アジア競技大会の公式セレブレーション・ファンゾーン。大会期間中、毎日11:00から21:00まで(エリアにより異なる)開催され、多くの来場者で賑わっていました。
競技会場とは違い、大会チケットがなくても気軽にアジア競技大会を楽しめることが魅力です。大型ビジョンでは競技のライブ中継が行われ、会場を訪れた人たちが足を止めて観戦していました。また、夕方からはその日の活躍を称えるメダリストセレブレーションも開催され、メダリストの登壇を間近で見ることができます。
会場には家族連れや友人同士はもちろん、買い物や散歩の途中に立ち寄った人、海外からの観光客など、さまざまな人の姿が見られました。
アジア各国・地域のグルメを楽しめる飲食ブースや、気軽に参加できる競技の体験エリアも充実。競技観戦を目的に訪れた人だけでなく、子ども連れや大会チケットを持っていない人、アジアの文化や食に興味がある人など、幅広い層が大会の雰囲気を楽しんでいました。
パブリックビューイングで盛り上がったり、大会マスコット「ホノホン」のフォトスポットで記念撮影をしたりと、会場は終日活気にあふれていた「ONE ASIA WORLD」。競技会場とはまた違う賑わいの中で、多くの人がアジア大会を楽しむ様子が印象的で、街全体がひとつの大会会場になっているような雰囲気を感じました。
フェンシング:メダルへ!松山選手の応援で再びフェンシング会場へ
そして夕方、フェンシング男子フルーレの個人準決勝を観戦するために、再びフェンシングが行われているAsia Sky Expoへ。準決勝の相手は、日本代表の仲間でもある飯村一輝選手です。同じチームの選手同士による対戦とあって、会場には独特の緊張感が漂います。互いを知り尽くした選手同士によるハイレベルな攻防が続き、一本が決まるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こりました。
惜しくも松山選手は準決勝で敗れたものの、男子フルーレ個人で銅メダルを獲得。一方の飯村選手は決勝も制し、日本勢として20年ぶりとなる男子フルーレ個人の金メダルに輝きました。客席からは両選手の健闘をたたえる温かい拍手が送られました。そして9月25日に行われた男子フルーレ団体では、キャプテンを務める松山選手を中心にチームが躍動。見事に金メダルを獲得しました。個人戦での奮闘に続き、今度はチーム一丸となって頂点に挑んだ日本代表。仲間とともに栄冠をつかむ姿は、多くの観客に感動を与えました。
まとめ|街全体で楽しむアジア大会
フェンシング会場では一本の剣に集中する選手たちの迫力を感じ、バスケットボール会場では大歓声に包まれる熱気を味わい、久屋大通公園ではアジア各国・地域の文化や食に触れることができました。なかでも、JTB所属の松山恭助選手の奮闘を間近で感じられたことは、この日ならではの印象深い体験です。
トップアスリートたちの真剣勝負はもちろん、会場を埋め尽くす観客の声援、街なかで行われる交流イベントやパブリックビューイングまで含めて、愛知・名古屋の街全体が大会の舞台となっていました。競技を観戦する人も、街を訪れた人も、それぞれのスタイルでアジア大会を楽しめる――そんな大会の魅力を実感した一日となりました。
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