マンガ大賞2025、次にくるマンガ大賞2024…ついに並んだ受賞作品。今年の注目作品は?

マンガ大賞2025

「クールジャパン」のひとつとして海外からも熱い視線が注がれている、日本のマンガ。毎年、数多くの新作が生み出され、マンガ好きを楽しませています。ただし、作品数が膨大なため、「どれを読めばいいんだろう」と迷ってしまうのも事実。そんなときに指標としたいのが、「マンガ賞」です。選考委員が厳しくジャッジして選ばれた作品は、どれもハズレなし。そのなかでも今回は、「マンガ大賞2025」「次にくるマンガ大賞2024」「全国書店員が選んだおすすめコミック2024」の受賞作をそれぞれチェックします。

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2025年のマンガ賞を総まとめ


順位マンガ大賞2025次にくるマンガ大賞2024〈コミックス部門〉次にくるマンガ大賞2024〈Webマンガ部門〉全国書店員が選んだおすすめコミック2024出版社コミック担当が選んだおすすめコミック!2025
1『ありす、宇宙までも』(売野機子)『カグラバチ』(外薗健)『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』(晴田巡、荒瀬ヤヒロ)『あくまでクジャクの話です。』(小出もと貴)
2『路傍のフジイ』(鍋倉夫)『魔入りました!入間くん if Episode of 魔フィア』(hiro者、西修)『ルリドラゴン』(眞藤雅興)『ファントムバスターズ』(ネオショコ)『あくたの死に際』(竹屋まり子)
3『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)『尾守つみきと奇日常。』(森下みゆ)『Vtuber草村しげみ〜遠くに行ってしまった気がした推しが全然遠くに行ってくれない話〜』(さかめがね)『君と宇宙を歩くために』(泥ノ田犬彦)『君を忘れる恋がしたい』(結木悠)
4『図書館の大魔術師』(泉光)『恋せよまやかし天使ども』(卯月ココ)『ウチの万李がお世話になります』(海道ちとせ)
5『どくだみの花咲くころ』(城戸志保)『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)『さよならミニスカート』(牧野あおい)
6『死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)』(白川蟻ん、六つ花えいこ、秋鹿ユギリ)『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』(まるよのかもめ) ―
7『女の園の星』(和山やま)『シバつき物件』(大森えす) ―
8『COSMOS』(田村隆平)『ねずみの初恋』(大瀬戸陸) ―
9『この世は戦う価値がある』(こだまはつみ)『路傍のフジイ』(鍋倉夫) ―
10『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』(まるよのかもめ)『ホストと社畜』(河尻みつる) ― 

「マンガ大賞」とは?

「マンガ大賞」の概要

2008年に有志によってスタートしたマンガ賞です。「面白いと思ったマンガを、その時、誰かに薦めたい!」という気持ちを大切に、書店員をはじめとするさまざまなマンガ好きが集まり、この賞を支えています。選考対象となるのは前年の1月1日から12月31日に出版された作品のうち、最大巻数が8巻までのもの。このことから、まだ広く知られていないものを発掘し、大勢の読者に届けようという思いが伝わってきます。

2025年の受賞作品は?

1位:『ありす、宇宙(どこ)までも』(売野機子)

2位:『路傍(ろぼう)のフジイ』(鍋倉夫)

3位:『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)

4位:『図書館の大魔術師』(泉光)

5位:『どくだみの花咲くころ』(城戸志保)

6位:『死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)』(白川蟻ん、六つ花えいこ、秋鹿ユギリ)

7位:『女の園の星』(和山やま)

8位:『COSMOS』(田村隆平)

9位:『この世は戦う価値がある』(こだまはつみ)

10位:『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』(まるよのかもめ)

1位と2位の作品はどんな内容?

『ありす、宇宙までも』(売野機子)

『ありす、宇宙までも』(売野機子)
出典:株式会社アニメイト

容姿端麗で人気者の小学6年生である朝日田(あさひだ)ありすは、両親がいる天国に近づくために「宇宙飛行士になる」という夢を持っていた。しかし、ありすは授業についていくことができない。周囲はそんなありすを「天然」「赤ちゃん」扱いするが、実は彼女は、中途半端なバイリンガル教育によってふたつの言語が拙くなってしまう「セミリンガル」だったのだ。それを見抜いたのは孤高の天才・犬星(いぬぼし)くん。彼との出会いにより、絶望していたありすの日常に光が差し込みはじめる。生きづらさを抱える少年少女は、夢を叶えられるのか――。新感覚の成長ストーリーが開幕する。

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『路傍のフジイ』(鍋倉夫)

『路傍のフジイ』(鍋倉夫)
出典:株式会社アニメイト

勤務態度は非常に真面目なものの、地味で目立たず、冴えない男だと見なされている中年男性の藤井。周囲から馬鹿にさえされている藤井だが、その正体は「人生を豊かに生きている人」だった。公園を散歩したり、ギターを鳴らしたりと、特に目新しいことに挑戦するわけではない。でも、自分と他人を比べず、誰かにマウントを取ることもせず、ただただ興味のあることに夢中になっている藤井の生き方は、たしかに豊か。そして、そんな彼の存在が、世間に縛られている周囲の人たちをゆっくりと変えていく。こんな人が身近にいたら、きっと好きになってしまうはず。マンガ界に突如として現れた、ニューヒーローの姿がここに。

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過去の受賞作は?

現在アニメや実写映画化などされて大ヒットしている下記の作品も、過去に受賞しています。

2016年1位:『ゴールデンカムイ』(野田サトル)

2020年1位:『ブルーピリオド』(山口つばさ)

2021年1位:『葬送のフリーレン』(山田鐘人、アベツカサ)

「次にくるマンガ大賞」とは?

「次にくるマンガ大賞」の概要

「次にくるマンガ大賞」は2014年にKADOKAWAグループが創設したマンガ賞です。その特徴は“ユーザー参加型”であるということ。「次にくる」と思われる作品がエントリーされ、なかでも人気の高いものがノミネート作品として発表されます。そして、それを対象としたユーザー投票が行われ、大賞が決まるのです。コミックス部門とWebマンガ部門の2つが用意されており、それぞれに特色ある作品が大賞に輝いています。

2024年の受賞作品は?

〈コミックス部門〉

1位:『カグラバチ』(外薗健)

2位:『魔入(まい)りました!入間(いるま)くん if Episode of 魔フィア』(hiro者、西修)

3位:『尾守(おがみ)つみきと奇日常(きにちじょう)。』(森下みゆ)

〈Webマンガ部門〉

1位:『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)

2位:『ルリドラゴン』(眞藤雅興)

3位:『Vtuber草村しげみ〜遠くに行ってしまった気がした推しが全然遠くに行ってくれない話〜』(さかめがね)

各部門の1位の作品はどんな内容?

『カグラバチ』(外薗健)

『カグラバチ』(外薗健)
出典:株式会社アニメイト

国で最も有名な刀匠として知られている六平国重(ろくひらくにしげ)を父に持つチヒロは、彼の下で修行を積んでいた。国重が作った名刀は過去の戦争を終わらせ、多くの人を救ったとも言われており、チヒロはそんな父の背中を本気で追いかけている。ところがある日、チヒロと父を悲劇が襲う。その瞬間からチヒロは「復讐の鬼」となった。父が作った「妖刀」をすべて奪い返し、人々を蹂躙する妖術師たちを殲滅するために。遺された妖刀「淵天(えんてん)」を片手に派手に暴れまわるチヒロのアクションシーンは、さながら映画のような迫力で描かれる。悲しみを背負いながらも強くあろうとするチヒロの生き様には、誰もが息を呑むだろう。

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『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)

『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)
出典:株式会社アニメイト

音楽好きの鳩野ちひろは、高校入学の前日、ついに憧れのエレキギターを買う。高校では「軽音部」に入部するためだ。そうして入った軽音部で、ちひろのキラキラした青春がスタートする…と思いきや、なかなかそうはならない。ぼっち気質のちひろはバンドを組むのも一苦労だし、肝心のメンバーはどこか不真面目。校内ライブのオーディションには落とされ、ドラマのようなストーリー展開なんてまったく訪れない。しかしながら、その「どこまでもふつうな日常」が心地よく、大勢の読者を魅了している。どこまでもゆる~い空気のなか、ちひろの音楽ライフは一体どうなっていくのか!?

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過去の受賞作は?

過去の受賞作には下記のような大ヒット作品があります。

〈コミックス部門〉

2021年1位『【推しの子】』(赤坂アカ、横槍メンゴ)

2022年1位:『メダリスト』(つるまいかだ)

〈Webマンガ部門〉

2019年1位:『SPY×FAMILY』(遠藤達哉)

2022年1位:『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』(地主)

「全国書店員が選んだおすすめコミック」とは?

「全国書店員が選んだおすすめコミック」の概要

全国の書店員から「たくさんの人に薦めたいマンガ」をアンケートで募集し、ランキング形式で発表するコミックアワード。毎日、売り場でさまざまな作品に触れている書店員の声が反映されていることから、非常に納得感のあるマンガ賞として知られています。過去の受賞作のなかにはアニメ化されたりロングセラーを記録したりするものも多く、面白いマンガを探したいときにはチェックしておくべきマンガ賞とも言えるかもしれません。

2024年の受賞作品は?

1位:『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』(晴田巡、荒瀬ヤヒロ)

2位:『ファントムバスターズ』(ネオショコ)

3位:『君と宇宙を歩くために』(泥ノ田犬彦)

4位:『恋せよまやかし天使ども』(卯月ココ)

5位:『ふつうの軽音部』(出内テツオ、クワハリ)

6位:『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』(まるよのかもめ)

7位:『シバつき物件』(大森えす)

8位:『ねずみの初恋』(大瀬戸陸)

9位:『路傍のフジイ』(鍋倉夫)

10位:『ホストと社畜』(河尻みつる)

11位:『尾守つみきと奇日常。』(森下みゆ)

12位:『雷雷雷』(ヨシアキ)

13位:『となりの猫と恋知らず』(あきのこ)

14位:『超巡!超条先輩』(沼駿)

15位:『写らナイんです』(コノシマルカ)

1位の作品はどんな内容?

『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』(晴田巡、荒瀬ヤヒロ)

『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』(晴田巡、荒瀬ヤヒロ)
出典:株式会社アニメイト

伯爵令嬢のニコルにはケイオスという婚約者がいた。でも彼はいつだって幼馴染であるキャロライン王女のことばかり優先させる。そんな状況にうんざりしたニコルは、ある日、たったひとりで行商の市に行ってみることに。そこで気付いたのは、「おひとり様って楽しいんだ!」ということ。好きなものを見て、食べて、自由気ままに過ごすのが、思いの外快適だったのだ。こうしてニコルは、婚約者を放置したまま「おひとり様ライフ」を満喫していくのだが、もちろんケイオスは面白くなくて…。「令嬢×おひとり様」という異色の設定で描く、自由に生きることの素晴らしさとは?

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「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック!」のランキングは?

「全国書店員が選んだおすすめコミック」では、出版社のコミック担当が選んだ面白い他社作品もランキング形式で紹介しています。今年のランキングは以下の通り。

1位:『あくまでクジャクの話です。』(小出もと貴)

2位:『あくたの死に際』(竹屋まり子)

3位:『君を忘れる恋がしたい』(結木悠)

4位:『ウチの万李がお世話になります』(海道ちとせ)

5位:『さよならミニスカート』(牧野あおい)

『あくまでクジャクの話です。』(小出もと貴)

『あくまでクジャクの話です。』(小出もと貴)
出典:株式会社アニメイト

教師の久慈弥九朗(くじやくろう)は5年ぶりにできた彼女から、「男らしさがない」という理由でフラレてしまう。でも、世の中はジェンダーフリーになっているはず。男らしさなんていらないのでは……? そう思い悩む久慈の前に現れたのは、生物学部の部長を務める阿加埜(あかの)。彼女はクジャクの羽がどうして大きく進化したのかを例に上げ、モテと生物学との関係を解きはじめる。元も子もない残酷な真実に、久慈はとことん落ち込んでしまうが、そんな久慈が元カノとヨリを戻せるようにと、阿加埜はある提案をする――。生物学と恋愛を組み合わせた、一風変わったラブコメディ。

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過去の受賞作は?

書店員とマンガ編集者というプロの目利きで選ばれた過去の受賞作品は、下記の通り大ヒットを飛ばしました。

2016年1位:『ダンジョン飯』(九井諒子)

2019年1位:『呪術廻戦』(芥見下々)

2022年1位:『ダンダダン』(龍幸伸)

次の大ヒット作を探してみよう

日本国内の主要なマンガ大賞3つについて、最新の受賞作をマンガ好きライター・イガラシダイさんに紹介していただきました。この中からアニメ化や実写映画化される、未来の大ヒット作品が生まれるかもしれません。ぜひ今のうちからチェックしてみてくださいね! 

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