山口・下関市~歴史好きもグルメ好きも満足できる街

サムライの時代が好きな人、寿司などの日本グルメに興味がある人…日本が好きな人の理由は様々。この記事で紹介するのは、どんな日本好きも満足させる場所、山口県下関市。日本史に残る有名な戦いが行われ、最高においしい海の幸が豊富で、桜の名所もある街、下関…。最高でしょ?

山口・下関市はどこにある?

山口県下関市は、本州の最西端に位置する市です。人口は県庁所在地の山口市をより多い約25万人で、山口県最大規模の都市です。

下関市は、市の3方面が海に面していて、古くから日本とアジア大陸を結ぶ海上交通の重要拠点でした。1864年に下関港が開港してからは、貿易の街として栄えました。

下関市にある「毘沙ノ鼻」(びしゃのはな)という岬には、本州最西端の場所であることを示すモニュメントが建てられています。展望スペースからは、雄大な日本海を眺めることができます。

JR下関駅

  • 住所:山口県下関市竹崎町4-3-18
  • アクセス:
    東京から約5時間:東京駅から山陽新幹線で小倉駅へ。小倉駅からJR鹿児島本線で下関駅へ。
    大阪から約2時間20分:新大阪駅から山陽新幹線で小倉駅へ。小倉駅からJR鹿児島本線で下関駅へ。

毘沙ノ鼻

  • 住所:山口県下関市吉母御崎
  • アクセス:JR下関駅から車で約30分

下関は、歴史的な戦いの舞台となった場所

下関は、日本の歴史に残る数々の戦いの舞台となった場所として知られています。下関で起きた2つの有名な戦いを紹介します。

1. 壇ノ浦の戦い(1185年)

下関市

下関で行われた戦いといえば、なんといっても平安時代の末期(西暦1185年)の「壇ノ浦の戦い」(だんのうらのたたかい)です。壇ノ浦は、下関市があるエリアの昔の呼び名です。壇ノ浦の戦いは、当時勢力を持っていた2つの武士グループ、「平氏」と「源氏」の間で起きた戦いです。この戦いで源氏が平氏に勝った結果、源氏が日本を収める時代「鎌倉時代」が始まりました。貴族が政治を担っていた平安時代から、武士が政治を担う鎌倉時代へ...日本の歴史に大きな転換をもたらした戦いが、ここ下関で起きたわけです。

現在、壇ノ浦の戦いが行われた場所「壇ノ浦古戦場跡」には、戦いで活躍した源義経(みなもとの・よしつね)などをモデルにした像が設置されています。

壇ノ浦古戦場跡

  • 住所:山口県下関市みもすそ川町1 
  • アクセス:JR下関駅からバスで約15分

2. 巌流島の決闘(1612年)

下関市

2つ目の戦いの舞台は、巌流島(がんりゅうじま)です。巌流島は下関の唐戸ターミナルから船で10分ほどの距離にあり、周囲1.6kmほどの小さな無人島です。

下関市

ここで江戸時代の1612年に起きたのが、宮本武蔵(みやもと・むさし)と佐々木小次郎(ささき・こじろう)という、2人の剣術家による戦い「巌流島の決闘」です。

この戦いをめぐっては、武蔵が小次郎に決闘を申し込んだにもかかわらず、武蔵が決闘の開始時間に2時間も遅刻したというエピソードがあります。決闘に勝ったのは武蔵ですが、武蔵は木で作った刀を使ったと言われています。

巌流島の正式名称は「船島」(ふなしま)ですが、小次郎の剣術の作法「巌流」の名をとって、巌流島と呼ばれています。

巌流島

  • アクセス:下関市の唐戸桟橋(山口県下関市南部町31-2)から船で約10分
  • 船のチケット料金(往復):大人900円、子供450円

世界的にも珍しい!歩いて渡れる海底道路 

本州最西端の場所にある下関は、昔から本州と九州を結ぶ交通の拠点でした。1958年には、下関と福岡県北九州市門司を結ぶ海底トンネル「関門トンネル」が完成しました。

本州と九州の間の海峡「関門海峡」の海底を通る関門トンネルには、車専用のトンネルと、人・自転車専用のトンネル(関門トンネル人道)の2種類があります。関門トンネル人道の深さは55m~60mで、地上にある入口からエレベーターに乗って海底まで降ります。トンネルの全長は780mで、徒歩で15分ほどです。

このトンネルは、観光スポットとしても人気ですが、地元の人たちがジョギングやウォーキングをしたりする姿もよく見かけます。

なお、関門海峡では、毎年8月13日に花火大会 が開催されます。下関市と、関門海峡の対岸にある北九州市門司の2つの場所から合計1万5,000発の花火が打ち上げられ、夏の夜空を美しく彩ります。

関門トンネル人道

  • 住所:山口県下関市みもすそ川町22
  • アクセス:JR下関駅からバスで約10分
  • 通行可能時間:午前6時~午後10時
  • 料金:徒歩は無料、自転車20円

桜の名所?もちろんあります

下関市

日本に来たら桜を見たいという人も多いでしょう。下関にもおすすめの場所があります。それが、戦場ヶ原公園(せんじょうがはらこうえん)。4月上旬になると、約350本のソメイヨシノが咲き誇ります。

この場所は高台にあるため、展望台からは下関の街並みを望めることができます。

戦場ヶ原公園

  • 住所:山口県下関市後田町5
  • アクセス:JR下関駅から山陽本線で幡生駅へ、駅から徒歩18分。

海の幸から変わりダネまで!下関のグルメ

海に囲まれた下関は、ふぐを始めとする海の幸の宝庫です。下関でぜひトライしてほしいグルメを紹介します。

1.下関と言えば、ふぐ料理!


下関には、日本唯一となるフグを専門に扱う市場「南風泊市場」(はえどまりしじょう) があります。この市場には、日本で水揚げされたフグの約80%が集まると言われています。そのため、下関には新鮮なふぐを食べられる飲食店がたくさんあります。ふぐの旬は9月下旬~2月。刺身や鍋料理、寿司…様々な食べ方で、ふぐを堪能してください。

2. スタッフがとてもフレンドリー!唐戸市場

画像クレジット:下関市

唐戸市場(からといちば) は、魚介類や農産物が集まる市場です。ここでは、フグやタイ、ハマチなどの魚がたくさん販売されています。

この市場の魅力は、安くておいしい食べものを購入できることだけではありません。この市場のスタッフはフレンドリーなことで有名で、買い物客はスタッフと会話を楽しみながら買い物ができます。魚のおいしい調理法などをスタッフに聞いてみるのもいいでしょう。

下関市

金曜・土曜・日曜と祝日には、海の幸を使ったグルメを提供する飲食イベントが開かれているので、この日に訪れるのをおすすめします。新鮮な魚を使った寿司などを、お得な価格で購入できます。

唐戸市場

  • 住所:山口県下関市唐戸町5−50
  • アクセス:JR下関駅からバスで10分
  • 営業時間:月~土:午前5時~午後3時、日・祝:午前8時~午後3時
  • 飲食イベント:金・土:午前10時~午後3時 日・祝:午前8時~午後3時 

3. 下関のご当地グルメ「瓦そば」

下関市

下関で食べるべきなのは、海の幸だけではありません。ここ数年で、全国的に有名になったグルメが、「瓦そば」(かわらそば)です。瓦そばは、新垣結衣が出演した日本の人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(2016年放送)に登場したことで、全国的な知名度がグッと上がりました。

瓦そばは、熱した瓦の上に炒めた茶そば(そば粉に抹茶を練りこんだそば)や肉、ネギなどの具材を乗せた食べ物で、そば用のつゆにつけて食べます。具材の上に乗っているのは、レモンともみじおろし(大根おろしに唐辛子を混ぜたもの)です。

瓦そばは、下関の温泉街、川棚温泉にあるそば店「元祖瓦そばたかせ」が発祥の地と言われていますが、現在では山口県内に瓦そばを提供する店がたくさんあります。また、山口県のお土産として瓦そばセットを買うこともできます。

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